創造的な職業従事者と一般職従事者におけるマインドワンダリング傾向の違い
本研究は,創造的な職業従事者と一般職従事者において,マインドワンダリング傾向に違いがあるかを,現存する4つのマインドワンダリング傾向尺度ごとに検討することを目的とする。web調査を行い,創造的な職業従事者269名と,一般職従事者254名の合計523名を対象に分析を行った(平均年齢45.43歳,SD=13.31)。分析の結果,創造的な職業従事者の方が一般職従事者よりも,マインドワンダリング傾向尺度のうち,DDFS, MW-D, MW-Sの得点が有意に高いことが示された。一方で,MWQについては有意な得点の違いが認められなかった。この結果から,マインドワンダリング傾向は一般人が発揮する創造性だけで...
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Published in | パーソナリティ研究 Vol. 31; no. 2; pp. 75 - 86 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本パーソナリティ心理学会
21.09.2022
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Subjects | |
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ISSN | 1348-8406 1349-6174 |
DOI | 10.2132/personality.31.2.1 |
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Summary: | 本研究は,創造的な職業従事者と一般職従事者において,マインドワンダリング傾向に違いがあるかを,現存する4つのマインドワンダリング傾向尺度ごとに検討することを目的とする。web調査を行い,創造的な職業従事者269名と,一般職従事者254名の合計523名を対象に分析を行った(平均年齢45.43歳,SD=13.31)。分析の結果,創造的な職業従事者の方が一般職従事者よりも,マインドワンダリング傾向尺度のうち,DDFS, MW-D, MW-Sの得点が有意に高いことが示された。一方で,MWQについては有意な得点の違いが認められなかった。この結果から,マインドワンダリング傾向は一般人が発揮する創造性だけではなく,プロフェッショナルレベルの高い創造性とも関連することが示された。また,考察では高い創造性を発揮するためには,ある程度の高い注意制御能力が必要とされる可能性について論じた。 |
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ISSN: | 1348-8406 1349-6174 |
DOI: | 10.2132/personality.31.2.1 |