Er:YAG レーザーの特徴を応用した歯周治療

歯周治療においてEr:YAG レーザーは軟組織以外にも硬組織や石灰化物の蒸散が可能であることから日常の歯科臨床に効果的に用いられている.歯周基本治療において,Er:YAG レーザーは,セメント質を保存しながらスケーリング・ルートプレーニングを効果的に行なうことが可能である.また,歯周外科治療への応用においても炎症性肉芽組織を効果的かつ安全に掻爬できることが示されている.最近,我々は既存の方法では再生困難であった骨欠損形態における歯周組織再生治療への応用として,Er:YAG レーザーによる骨欠損部の掻爬と移植骨面における血餅形成作用を用いた新たな術式を開発し,非常に良好な骨再生を確認している.本...

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Published in日本レーザー医学会誌 Vol. 37; no. 1; pp. 43 - 51
Main Authors 水谷, 幸嗣, 谷口, 陽一, 青木, 章, 和泉, 雄一
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 特定非営利活動法人 日本レーザー医学会 15.04.2016
日本レーザー医学会
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ISSN0288-6200
1881-1639
DOI10.2530/jslsm.jslsm-37_0006

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Summary:歯周治療においてEr:YAG レーザーは軟組織以外にも硬組織や石灰化物の蒸散が可能であることから日常の歯科臨床に効果的に用いられている.歯周基本治療において,Er:YAG レーザーは,セメント質を保存しながらスケーリング・ルートプレーニングを効果的に行なうことが可能である.また,歯周外科治療への応用においても炎症性肉芽組織を効果的かつ安全に掻爬できることが示されている.最近,我々は既存の方法では再生困難であった骨欠損形態における歯周組織再生治療への応用として,Er:YAG レーザーによる骨欠損部の掻爬と移植骨面における血餅形成作用を用いた新たな術式を開発し,非常に良好な骨再生を確認している.本稿では,文献に基づきEr:YAG レーザーの歯周治療における効果と最近の臨床応用について紹介および解説する.
ISSN:0288-6200
1881-1639
DOI:10.2530/jslsm.jslsm-37_0006