テリパラチド連日製剤からロモソズマブへの切り換え後に腰椎骨密度と第一腰椎椎体の骨強度が改善した1例
はじめに:今回我々は,テリパラチド連日製剤からロモソズマブへの切り換え後,腰椎骨密度および第一腰椎椎体の骨強度が増加した一例を報告する.症例:症例は66歳女性である.腰痛と左下肢の痺れを自覚し近医を受診し,腰椎変性側弯(Cobb角24度),腰部脊柱管狭窄症と診断され当科へ紹介された.除圧術/矯正固定術前に骨粗鬆症治療を行う方針とした.原発性骨粗鬆症に対して,2017年8月から2019年3月迄テリパラチド連日製剤,2019年4月から2019年11月迄ロモソズマブを投与した.後顧的に初診時,テリパラチド連日製剤投与20ヶ月時,ロモソズマブ投与後8ヶ月時の腰椎CTデータを用いた体積平均の腰椎骨密度と...
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| Published in | Journal of Spine Research Vol. 12; no. 12; pp. 1396 - 1400 |
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| Main Authors | , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
一般社団法人 日本脊椎脊髄病学会
20.12.2021
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| Subjects | |
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| ISSN | 1884-7137 2435-1563 |
| DOI | 10.34371/jspineres.2021-1210 |
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| Summary: | はじめに:今回我々は,テリパラチド連日製剤からロモソズマブへの切り換え後,腰椎骨密度および第一腰椎椎体の骨強度が増加した一例を報告する.症例:症例は66歳女性である.腰痛と左下肢の痺れを自覚し近医を受診し,腰椎変性側弯(Cobb角24度),腰部脊柱管狭窄症と診断され当科へ紹介された.除圧術/矯正固定術前に骨粗鬆症治療を行う方針とした.原発性骨粗鬆症に対して,2017年8月から2019年3月迄テリパラチド連日製剤,2019年4月から2019年11月迄ロモソズマブを投与した.後顧的に初診時,テリパラチド連日製剤投与20ヶ月時,ロモソズマブ投与後8ヶ月時の腰椎CTデータを用いた体積平均の腰椎骨密度と有限要素解析による第一腰椎椎体の骨強度の検討を行った.骨強度は第一腰椎椎体の圧壊要素が1以上になる時の荷重値を調査した.初診時,テリパラチド連日製剤投与20ヶ月時,ロモソズマブ投与後8ヶ月時の腰椎骨密度の平均値は各々,643 mg/cm3,685 mg/cm3,742 mg/cm3,第一腰椎椎体の骨強度は各々,1,412 N,2,825 N,3,390 Nであった.結語:テリパラチド連日製剤からロモソズマブへの切り換え後,更に腰椎骨密度と第一腰椎椎体の骨強度が増加した. |
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| ISSN: | 1884-7137 2435-1563 |
| DOI: | 10.34371/jspineres.2021-1210 |