侵襲性副鼻腔真菌症の診断と治療

「副鼻腔真菌症の病型と病態」副鼻腔真菌症は, 周囲組織への浸潤を認めない非侵襲性の真菌症と骨組織の破壊など周囲組織への浸潤を伴う侵襲性の真菌症の2つに分類される. わが国の深在性真菌症の診断・治療ガイドライン2007では, 侵襲性鼻副鼻腔アスペルギルス症について, 副鼻腔真菌症の分類に始まり, 侵襲性鼻副鼻腔アスペルギルス症の診断や治療について簡潔に示されている. 非侵襲性のものは, 真菌が副鼻腔粘膜に付着し集落形成し塊状となって存在する寄生型真菌症(fungus ball, mycetoma)と真菌の局所進入がアレルギー反応を引き起こすことにより生じるアレルギー性真菌性副鼻腔炎(allerg...

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Published in日本耳鼻咽喉科学会会報 Vol. 117; no. 12; pp. 1492 - 1495
Main Author 川内, 秀之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会 20.12.2014
日本耳鼻咽喉科学会
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ISSN0030-6622
1883-0854
DOI10.3950/jibiinkoka.117.1492

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Summary:「副鼻腔真菌症の病型と病態」副鼻腔真菌症は, 周囲組織への浸潤を認めない非侵襲性の真菌症と骨組織の破壊など周囲組織への浸潤を伴う侵襲性の真菌症の2つに分類される. わが国の深在性真菌症の診断・治療ガイドライン2007では, 侵襲性鼻副鼻腔アスペルギルス症について, 副鼻腔真菌症の分類に始まり, 侵襲性鼻副鼻腔アスペルギルス症の診断や治療について簡潔に示されている. 非侵襲性のものは, 真菌が副鼻腔粘膜に付着し集落形成し塊状となって存在する寄生型真菌症(fungus ball, mycetoma)と真菌の局所進入がアレルギー反応を引き起こすことにより生じるアレルギー性真菌性副鼻腔炎(allergic fungal sinusitis)に分類される. 侵襲性鼻副鼻腔真菌症は, 臨床的な経過から, 急激な病態の進行を認める劇症型と比較的慢性的な経過をとる慢性型に分かれる.
ISSN:0030-6622
1883-0854
DOI:10.3950/jibiinkoka.117.1492