胸腰椎破裂骨折に対する経皮的後方椎弓根スクリュー固定術の手術成績:side loading systemとtop loading systemのデバイス間で比較

はじめに:胸腰椎破裂骨折に対してPPS(Percutaneous Pedicle Screw)を用いて矯正固定を行い良好な成績が得られるようになっている.当院ではside loading systemとtop loading systemのデバイスを使用している.本研究の目的は,デバイスの違いによる胸腰椎破裂骨折の手術成績を明らかにすることである.対象と方法:2012年4月から2020年3月の間に加療を行った胸腰椎損傷287例の中で基準を満たした55症例を対象とした.術前,術直後,フォロー時のCT検査で放射線学的項目を計測しside loading system(S群)とtop loading...

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Published inJournal of Spine Research Vol. 13; no. 7; pp. 952 - 957
Main Authors 石原, 健嗣, 瀧川, 朋亨, 石丸, 啓彦, 伊藤, 康夫, 田岡, 拓也, 森田, 卓也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脊椎脊髄病学会 20.07.2022
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ISSN1884-7137
2435-1563
DOI10.34371/jspineres.2022-0710

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Summary:はじめに:胸腰椎破裂骨折に対してPPS(Percutaneous Pedicle Screw)を用いて矯正固定を行い良好な成績が得られるようになっている.当院ではside loading systemとtop loading systemのデバイスを使用している.本研究の目的は,デバイスの違いによる胸腰椎破裂骨折の手術成績を明らかにすることである.対象と方法:2012年4月から2020年3月の間に加療を行った胸腰椎損傷287例の中で基準を満たした55症例を対象とした.術前,術直後,フォロー時のCT検査で放射線学的項目を計測しside loading system(S群)とtop loading system(T群)間で比較し検討した.結果:術直後,フォロー時のAnterior Vertebral Height(AVH),Posterior Vertebral Height(PVH),Vertebral Body Angle(VBA),Canal Occupying Ratio(COR)の矯正に関しては有意な差は認めなかった.術直後,フォロー時のLocal Kyphotic Angle(LKA)の矯正に関してはS群が有意に優れていた(p<0.05).結語:Side loading systemは本来PPSのシステムではなく手技がやや煩雑だが矯正力が強い可能性がある.必要な矯正力と低侵襲性の観点からインプラント選択を行うことが重要である.
ISSN:1884-7137
2435-1563
DOI:10.34371/jspineres.2022-0710