高齢者大腿骨遠位部骨折の治療経験
当院で手術治療を行った75歳以上の大腿骨遠位部骨折の治療成績を検討した.対象は2004年1月から2006年7月までで手術加療を行った9例9肢である.性別は全例女性で,平均受傷時年齢は88歳,平均観察期間は6ヶ月であった.骨折型はAO分類でA1が4例,A3が2例,C2が2例,C3が1例であった.手術方法は逆行性髄内釘が7例,プレート固定が2例であった.全例で骨癒合が得られており,就労基準を除いたNeerの評価基準ではexcellentが2例,satisfactoryが4例,unsatisfactoryが3例,failureが0例であった.高齢者では受傷以前からの合併症や活動性の制限によりADLの...
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Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 56; no. 3; pp. 462 - 465 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
西日本整形・災害外科学会
2007
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Subjects | |
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ISSN | 0037-1033 1349-4333 |
DOI | 10.5035/nishiseisai.56.462 |
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Summary: | 当院で手術治療を行った75歳以上の大腿骨遠位部骨折の治療成績を検討した.対象は2004年1月から2006年7月までで手術加療を行った9例9肢である.性別は全例女性で,平均受傷時年齢は88歳,平均観察期間は6ヶ月であった.骨折型はAO分類でA1が4例,A3が2例,C2が2例,C3が1例であった.手術方法は逆行性髄内釘が7例,プレート固定が2例であった.全例で骨癒合が得られており,就労基準を除いたNeerの評価基準ではexcellentが2例,satisfactoryが4例,unsatisfactoryが3例,failureが0例であった.高齢者では受傷以前からの合併症や活動性の制限によりADLの再獲得が困難である.我々の症例でも概ね良好な結果であったが,脳出血後片麻痺や痴呆がある患者では他と比して評価が低値を示す傾向であった. |
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ISSN: | 0037-1033 1349-4333 |
DOI: | 10.5035/nishiseisai.56.462 |