日常診療でみかける電解質異常―どう考え,どう対処するか

電解質や血液ガス分析の解釈とその異常への初期対処はすべての臨床医に求められる必須知識・技能である。的確に診断し,適切な初期診療を行うためには,基本的な考え方をしっかり身につけておくことが大切である。体液・電解質調節異常に関する病態生理の理解のうえに体系だった診断・治療手順を習得することが重要である。本稿では,日常診療でみかけることが多く,かつ緊急の対応が求められる電解質異常の代表として,低ナトリウム血症をとりあげた。成人領域では低Na 血症の診療ガイドラインが作成されている。小児低ナトリウム血症に対しても病態生理に基づくとともに,臨床的アウトカムを重視した診療ガイドラインの作成が望まれる。...

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Published in日本小児腎臓病学会雑誌 Vol. 29; no. 1; pp. 13 - 21
Main Author 小松, 康宏
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本小児腎臓病学会 2016
日本小児腎臓病学会
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ISSN0915-2245
1881-3933
DOI10.3165/jjpn.rv.2015.0007

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Summary:電解質や血液ガス分析の解釈とその異常への初期対処はすべての臨床医に求められる必須知識・技能である。的確に診断し,適切な初期診療を行うためには,基本的な考え方をしっかり身につけておくことが大切である。体液・電解質調節異常に関する病態生理の理解のうえに体系だった診断・治療手順を習得することが重要である。本稿では,日常診療でみかけることが多く,かつ緊急の対応が求められる電解質異常の代表として,低ナトリウム血症をとりあげた。成人領域では低Na 血症の診療ガイドラインが作成されている。小児低ナトリウム血症に対しても病態生理に基づくとともに,臨床的アウトカムを重視した診療ガイドラインの作成が望まれる。
ISSN:0915-2245
1881-3933
DOI:10.3165/jjpn.rv.2015.0007