Impaction High Tibial Osteotomy の手術法と短期成績
「はじめに」変形性膝関節症に対する高位脛骨骨切り術の優れた成績は数多く報告され, いまやgold standardの手術として認められているが, 荷重開始や退院の時期が人工膝関節置換術に比べ遷延化することが問題視されている. 古賀は高位脛骨骨切り術の固定性および抗重力性を改善して加速的リハビリテーションを実現し入院期間を短縮することを目的に, 脛骨の楔状海綿骨を切除せず軸方向に圧迫して圧潰させる新たな術式, Impaction High Tibial Osteotomyを考案した1). 本稿はその新術式を紹介し, 臨床例の短期成績を報告することを目的とする. 対象 症例は平成16年4月から9月...
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Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 55; no. 1; pp. 104 - 109 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
西日本整形・災害外科学会
2006
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Subjects | |
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ISSN | 0037-1033 1349-4333 |
DOI | 10.5035/nishiseisai.55.104 |
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Summary: | 「はじめに」変形性膝関節症に対する高位脛骨骨切り術の優れた成績は数多く報告され, いまやgold standardの手術として認められているが, 荷重開始や退院の時期が人工膝関節置換術に比べ遷延化することが問題視されている. 古賀は高位脛骨骨切り術の固定性および抗重力性を改善して加速的リハビリテーションを実現し入院期間を短縮することを目的に, 脛骨の楔状海綿骨を切除せず軸方向に圧迫して圧潰させる新たな術式, Impaction High Tibial Osteotomyを考案した1). 本稿はその新術式を紹介し, 臨床例の短期成績を報告することを目的とする. 対象 症例は平成16年4月から9月までに手術を行い, 6ヶ月以上経過した男性5例 女性7例で, 術後平均経過期間は8.1ヶ月である. 年齢は45歳-76歳, 平均62.4歳であった. 術前の変形性膝関節症の重症度は北大X線分類stageIII-IVで, 日本整形外科学会knee scoreは45-80点, 平均67点であった. 手術術式および後療法 皮切および軟部組織の展開はinterlocking wedge osteotomyの術式と同様に脛骨粗面外側からGerdy結節に向けて7-10cmの斜切開を加えて行う4). |
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ISSN: | 0037-1033 1349-4333 |
DOI: | 10.5035/nishiseisai.55.104 |