Monteggia 骨折の治療成績

「はじめに」Monteggia骨折はdouble bone injuryの代表例であり, 橈骨頭脱臼と尺骨骨折によって特徴づけられる5`). 今回我々は, 1996年より当科で治療を受け追跡可能であった12例について, 治療成績を検討したので報告する. 対象 症例は, 全例男性, 受傷時年齢は平均17.5歳(3-74歳), 15歳以下の年少群が8例, 16歳以上の年長群が4例であった. Bado分類ではtype Iが6例, type IIが3例, type IIIが3例で, type IVはなかった. 受傷機転は, 自転車を含む交通外傷が5例, ジャングルジムや椅子などからの転落が4例, 打撲...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 52; no. 4; pp. 800 - 804
Main Authors 伊東, 大介, 野口, 雅夫, 石倉, 透, 玉井, 崇, 菅, 泰子, 富田, 雅人, 白石, 公太郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2003
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.52.800

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Summary:「はじめに」Monteggia骨折はdouble bone injuryの代表例であり, 橈骨頭脱臼と尺骨骨折によって特徴づけられる5`). 今回我々は, 1996年より当科で治療を受け追跡可能であった12例について, 治療成績を検討したので報告する. 対象 症例は, 全例男性, 受傷時年齢は平均17.5歳(3-74歳), 15歳以下の年少群が8例, 16歳以上の年長群が4例であった. Bado分類ではtype Iが6例, type IIが3例, type IIIが3例で, type IVはなかった. 受傷機転は, 自転車を含む交通外傷が5例, ジャングルジムや椅子などからの転落が4例, 打撲1例, 作業中にベルトコンベアにはさまれたものが1例, 詳細不明の小児例が1例であった. 16歳以上の4例は全例high energy traumaであり, 開放骨折であった. 合併症は, 4例に認めた. 内訳は, 下腿骨折1例, 屈筋腱群損傷と正中神経損傷1例, 後骨間神経損傷1例, 橈骨遠位の骨端線損傷1例であった. 手術は受傷後平均0.7日(0-5日)で行われており, 手術方法は年少群ではk-wireによる髄内釘が多く, 年長群ではplateが多かった. 追跡調査期間は, 平均11.3ヵ月(4ヵ月-2年3ヵ月)であった.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.52.800