内視鏡下甲状腺手術の適応と実際

「1. はじめに」内視鏡下甲状腺手術は1997年に初めて報告され同時期よりさまざまな術式が報告されたが, 本邦では長きに渡り保険未収載であったため広く普及するには至らなかった. しかし2016年度から良性甲状腺腫, バセドウ病に対して保険収載となり, 2018年度から悪性腫瘍に対しても保険収載された. 本稿では現在国内で最も普及している術式であり, 当科でも2009年から導入しているvideo-assisted neck surgery(VANS法)について述べる. 「2. 内視鏡下甲状腺手術の現状とVANS法について」内視鏡下甲状腺手術はさまざまな術式が存在するが, 大きく分けて頸部に小切開...

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Published in日本耳鼻咽喉科学会会報 Vol. 122; no. 6; pp. 919 - 921
Main Author 野村, 研一郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会 20.06.2019
日本耳鼻咽喉科学会
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ISSN0030-6622
1883-0854
DOI10.3950/jibiinkoka.122.919

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Summary:「1. はじめに」内視鏡下甲状腺手術は1997年に初めて報告され同時期よりさまざまな術式が報告されたが, 本邦では長きに渡り保険未収載であったため広く普及するには至らなかった. しかし2016年度から良性甲状腺腫, バセドウ病に対して保険収載となり, 2018年度から悪性腫瘍に対しても保険収載された. 本稿では現在国内で最も普及している術式であり, 当科でも2009年から導入しているvideo-assisted neck surgery(VANS法)について述べる. 「2. 内視鏡下甲状腺手術の現状とVANS法について」内視鏡下甲状腺手術はさまざまな術式が存在するが, 大きく分けて頸部に小切開を作成し視野が不十分な部位を内視鏡下で行う術式と, 腋窩, 乳房, 前胸部などの頸部外からアクセスする術式に分けられる. 特に前胸部外側からアクセスする, Shimizuらにより開発された術式はVANS法と呼ばれ現在国内では最も普及している.
ISSN:0030-6622
1883-0854
DOI:10.3950/jibiinkoka.122.919