頚椎に生じた特発性脊髄硬膜外血腫の経験

頚椎発症の特発性脊髄硬膜外血腫4症例を経験したので報告する.痛みから麻痺出現までは平均67分であった.発生部位は平均6.8椎間であり,全例硬膜外背側に位置していた.治療は保存療法を2例に,手術を2例に施行し,全例改善した.また,頚椎発症のSSEHの自然回復例の調査では,6時間以内に改善傾向を示す割合が高いことがわかった.頚椎発症のSSEHは麻痺の程度を考慮し,手術を検討しながら,注意深く症状経過を観察する必要があると思われた....

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 58; no. 2; pp. 237 - 240
Main Authors 田中, 順子, 田中, 憲治, 後藤, 琢也, 山下, 寿, 井手, 洋平, 中村, 秀裕, 永田, 見生, 坂井, 健介, 川崎, 優二, 吉松, 弘喜, 脇岡, 徹, 吉田, 健治, 瓜生, 拓也, 西田, 俊晴
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2009
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.58.237

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Summary:頚椎発症の特発性脊髄硬膜外血腫4症例を経験したので報告する.痛みから麻痺出現までは平均67分であった.発生部位は平均6.8椎間であり,全例硬膜外背側に位置していた.治療は保存療法を2例に,手術を2例に施行し,全例改善した.また,頚椎発症のSSEHの自然回復例の調査では,6時間以内に改善傾向を示す割合が高いことがわかった.頚椎発症のSSEHは麻痺の程度を考慮し,手術を検討しながら,注意深く症状経過を観察する必要があると思われた.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.58.237