整形外科初診患者における神経障害性疼痛について

当院整形外科初診患者における神経障害性疼痛(以下NeP)の割合を,性別,好発年代,部位について調査した.対象は平成25年8月から12月までに疼痛を主訴に来院した512名,男性233名,女性279名,平均受診時年齢は55.5歳である.NePの鑑別にはpainDETECTを用いた.NePと判断されたものは38名7.4%であった.NePの割合が高い部位は頚部12%,肩関節11%,肘関節20%,腰部18%であった.性別は男性18名7.7%,女性20名7.2%であり,ほぼ同等であった.年代別では60代に多かった.NePは慢性疼痛の原因となりしばしば治療に難渋し,長期化する.本研究の結果,日常診療において...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 64; no. 2; pp. 195 - 199
Main Authors 鬼木, 泰成, 清原, 悠太, 水田, 博志
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2015
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.64.195

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Summary:当院整形外科初診患者における神経障害性疼痛(以下NeP)の割合を,性別,好発年代,部位について調査した.対象は平成25年8月から12月までに疼痛を主訴に来院した512名,男性233名,女性279名,平均受診時年齢は55.5歳である.NePの鑑別にはpainDETECTを用いた.NePと判断されたものは38名7.4%であった.NePの割合が高い部位は頚部12%,肩関節11%,肘関節20%,腰部18%であった.性別は男性18名7.7%,女性20名7.2%であり,ほぼ同等であった.年代別では60代に多かった.NePは慢性疼痛の原因となりしばしば治療に難渋し,長期化する.本研究の結果,日常診療において慢性疼痛を訴え難治である場合,NePも考慮した治療方針を検討する必要性があると考えられた.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.64.195