視能訓練士教育におけるGoldmann視野計による動的視野計測の実態
【目的】視能訓練士の技量を高めるには、検査技術の習得度にあわせた指導を行うことが必要である。今回Goldmann視野計を用いた動的視野計測に対する学生の理解度を把握して、技術教育指導法の課題を検討した。 【対象および方法】視能訓練士学生49名を対象にした。Goldmann視野計の記録用紙に描いた視野結果から、正常視野と基本操作の理解の実態を把握し、更に網膜神経線維走行の描写からは指導法の課題を分析した。 【結果】1.正常視野と基本操作について:V/4e視標イソプタの広さは、鼻側で41名(83.7%)、上方で25名(51.0%)が正常範囲を記載したが、耳側で41名(83.7%)、下方で35名(7...
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| Published in | 日本視能訓練士協会誌 Vol. 38; pp. 321 - 328 |
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| Main Authors | , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
公益社団法人 日本視能訓練士協会
2009
日本視能訓練士協会 |
| Subjects | |
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| ISSN | 0387-5172 1883-9215 |
| DOI | 10.4263/jorthoptic.38.321 |
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| Summary: | 【目的】視能訓練士の技量を高めるには、検査技術の習得度にあわせた指導を行うことが必要である。今回Goldmann視野計を用いた動的視野計測に対する学生の理解度を把握して、技術教育指導法の課題を検討した。 【対象および方法】視能訓練士学生49名を対象にした。Goldmann視野計の記録用紙に描いた視野結果から、正常視野と基本操作の理解の実態を把握し、更に網膜神経線維走行の描写からは指導法の課題を分析した。 【結果】1.正常視野と基本操作について:V/4e視標イソプタの広さは、鼻側で41名(83.7%)、上方で25名(51.0%)が正常範囲を記載したが、耳側で41名(83.7%)、下方で35名(71.4%)が狭く表した。各イソプタの軌跡は、水平垂直経線を必ず挟んで測定しているのは45名(91.8%)だったが、 視標を前のイソプタより外側から呈示していないものは21名(42.9%)、視標ごとに違う経線を選択することは28名(57.1%)が一部分を選択できていた。2.緑内障性視野異常について: 10名(20.4%)は網膜神経線維走行描写後も鼻側を細かく測定していなかった。ビエルム領域のスポットチェックは、部分的に測定できた28名中23名(82.1%)が的確な場所を選択できなかった。 【結論】Goldmann視野計を用いた動的視野計測の技術教育指導にあたっては、正常視野の範囲および基本技術の確認をすることが必要である。網膜神経線維走行の描写は視野と対峙させることが重要である。実際の視野結果をイメージできるように方法の再検討が課題となった。 |
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| ISSN: | 0387-5172 1883-9215 |
| DOI: | 10.4263/jorthoptic.38.321 |