中学生を対象としたサッカーにおける継続的なドリブルトレーニング がドリブル動作様式及びゲームパフォーマンスに及ぼす効果

「I 緒言」 現代のサッカーにおいて戦術的に整備された強固な守備組織を打開するには, ドリブルは有効なプレーの1つである(川本ほか, 2010). また, ドリブルは局面打開だけでなく, スペースへボールを運ぶ, 味方が動き出す時間を作り出すなど, サッカーに必要不可欠なスキルである(中山, 2018, pp.57-70). そのため, ドリブルスキルを向上させることを目的に, これまでの研究ではコーンなどの障害物を設置し, それを通過する所要時間を評価するテストを用いた研究が多く行われ(Barbara et al., 2010 ; JFA(日本サッカー協会)技術委員会(以下「JFA」と略す)...

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Published in体育学研究 Vol. 67; pp. 273 - 296
Main Authors 浅井, 武, 多賀, 健
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本体育・スポーツ・健康学会 2022
日本体育・スポーツ・健康学会
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ISSN0484-6710
1881-7718
DOI10.5432/jjpehss.20147

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Summary:「I 緒言」 現代のサッカーにおいて戦術的に整備された強固な守備組織を打開するには, ドリブルは有効なプレーの1つである(川本ほか, 2010). また, ドリブルは局面打開だけでなく, スペースへボールを運ぶ, 味方が動き出す時間を作り出すなど, サッカーに必要不可欠なスキルである(中山, 2018, pp.57-70). そのため, ドリブルスキルを向上させることを目的に, これまでの研究ではコーンなどの障害物を設置し, それを通過する所要時間を評価するテストを用いた研究が多く行われ(Barbara et al., 2010 ; JFA(日本サッカー協会)技術委員会(以下「JFA」と略す), 2000, pp.85-87など), それ自体は有効な指標であるが, ドリブルの研究は実際のプレー状況に即した設定が困難であるなど, テスト以外の観点から分析した研究は極めて少ない. 現在では, ドリブル時の生体力学や視覚情報を検討した研究が少なからずあるが(Fransen et al., 2017 ; 川本ほか, 2010など), 他のスキルと比較しても研究報告が少なく, ドリブルスキルは未だ未解明な部分が多い.
ISSN:0484-6710
1881-7718
DOI:10.5432/jjpehss.20147