肩関節後方脱臼骨折の1例
肩関節後方脱臼骨折に対し,非観血的整復後も容易に脱臼し,観血的整復固定術を要した1例を経験したので報告する.症例は,46歳男性.タグラグビー中に転倒,左肩を打撲して受傷.同日当院受診,左肩関節後方脱臼骨折を認め,静脈麻酔下に徒手整復施行,三角巾を用いて肩関節内旋位で固定した.翌日,誘因なく左肩関節痛増強,精査の結果,左肩関節は後方に再脱臼していた.再整復するも左肩関節を内旋すると容易に後方脱臼するので,左肩を10度程度外旋位で固定した.受傷から3日後に,ロッキングプレートを用いて,観血的整復固定術を施行した.固定後は,左肩内旋位による易脱臼性は消失した.ただ,術後は,念のために,外旋位装具を装...
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| Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 70; no. 1; pp. 65 - 69 |
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| Main Authors | , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
西日本整形・災害外科学会
25.03.2021
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| Subjects | |
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| ISSN | 0037-1033 1349-4333 |
| DOI | 10.5035/nishiseisai.70.65 |
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| Summary: | 肩関節後方脱臼骨折に対し,非観血的整復後も容易に脱臼し,観血的整復固定術を要した1例を経験したので報告する.症例は,46歳男性.タグラグビー中に転倒,左肩を打撲して受傷.同日当院受診,左肩関節後方脱臼骨折を認め,静脈麻酔下に徒手整復施行,三角巾を用いて肩関節内旋位で固定した.翌日,誘因なく左肩関節痛増強,精査の結果,左肩関節は後方に再脱臼していた.再整復するも左肩関節を内旋すると容易に後方脱臼するので,左肩を10度程度外旋位で固定した.受傷から3日後に,ロッキングプレートを用いて,観血的整復固定術を施行した.固定後は,左肩内旋位による易脱臼性は消失した.ただ,術後は,念のために,外旋位装具を装着した.リハビリ時のみ,左肩関節を軽度外旋位に保った状態での可動訓練開始,術後3週終了時から内旋可動訓練を開始した.術後4ヶ月時点で,骨折部の矯正損失,左肩可動域も良好である. |
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| ISSN: | 0037-1033 1349-4333 |
| DOI: | 10.5035/nishiseisai.70.65 |