シミュレーションスペシャリスト育成の必要性とその活躍

• Published in: 医学教育 Vol. 45; no. 5; pp. 378 - 380
• Main Authors: 須野, 学, 三好, 智子, 谷本, 光音, 万代, 康弘, 上田, 順子, 芝, 直基, 香西, 佳美, 吉田, 登志子
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 日本医学教育学会 25.10.2014
• Subjects: シミュレーションスペシャリスト
• ISSN: 0386-9644; 2185-0453
• DOI: 10.11307/mededjapan.45.5_378

「要旨」:シミュレーションセンター運営に当たり, シミュレータに精通した人材は不可欠であり, 海外ではシミュレーションスペシャリストという専門職で雇用されている. 岡山大学ではシミュレーションスペシャリストの育成を行い, 円滑なシミュレーショントレーニングに貢献している. 日本の医学教育はこの数年で大きく変遷している. アウトカム基盤型の教育となり, 2023年にはWFMEの国際基準に沿った学部教育にするべく, 参加型臨床実習の質保証に取り組んでいる. シミュレーショントレーニングも患者安全のための手技や態度のトレーニングやリーダーシップ, チームトレーニングにも活用されてきている. シミュレーショントレーニングではカリキュラム作成・指導・評価だけでなく, シミュレータの管理や準備, さらには高機能シミュレータを使ったプログラミングも必要な場合がある. 視察に行ったハワイ大学SimTikiでは3名のシミュレーションスペシャリスト(以下, スペシャリスト)が, ピッツバーグ大学WISERでは4名のスペシャリストが活躍している.