塩酸メトホルミン製剤先発医薬品から後発医薬品へ切り替えによる臨床効果の比較
「緒言」平成14年度の診療報酬改定で, 後発医薬品(以下, 後発品と略す)に対するインセンティブ加算が認められ, また特定機能病院においては診療報酬包括化(Dpc:Diagnosis Procedure Combination)が導入され, 主に経済的な側面から後発品の使用が増加している. 後発品の中には先発医薬品(以下, 先発品と略す)の欠点を改善した製剤もあり, 各医療施設においてはコスト面のみではなく, 後発品導入への関心は高まってきている. しかし, 薬物療法における臨床成績の文献報告はもっぱら先発品で行われており, 後発品での臨床成績の報告はほとんどない1). さらに, 先発品から後...
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Published in | 医療薬学 Vol. 33; no. 11; pp. 967 - 971 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人日本医療薬学会
2007
日本医療薬学会 |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1346-342X 1882-1499 |
DOI | 10.5649/jjphcs.33.967 |
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Summary: | 「緒言」平成14年度の診療報酬改定で, 後発医薬品(以下, 後発品と略す)に対するインセンティブ加算が認められ, また特定機能病院においては診療報酬包括化(Dpc:Diagnosis Procedure Combination)が導入され, 主に経済的な側面から後発品の使用が増加している. 後発品の中には先発医薬品(以下, 先発品と略す)の欠点を改善した製剤もあり, 各医療施設においてはコスト面のみではなく, 後発品導入への関心は高まってきている. しかし, 薬物療法における臨床成績の文献報告はもっぱら先発品で行われており, 後発品での臨床成績の報告はほとんどない1). さらに, 先発品から後発品への切り替えによって臨床効果が減弱した例2,3)や, 副作用が発現した症例4,5)等の報告があることから, 後発品について臨床効果と副作用を調査する必要がある. 塩酸メトホルミンは, 1995年DeFronzoら6), 続いて1998年UKPDS34 7)の発表以来, 有効性と安全性が確認されたビグアナイド系経口糖尿病治療薬である. 2000年に先発品メルビン(R)(大日本住友製薬(株))の後発品としてメデット(R)(製造販売元:トーアエイヨー(株), 販売元:アステラス製薬(株))が発売され, その後メデット(R)は, 2005年に塩酸メトホルミン特有の服用時の苦味・塩味を解消するためフィルムコート錠へ変更された. |
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ISSN: | 1346-342X 1882-1499 |
DOI: | 10.5649/jjphcs.33.967 |