人工股関節患者の筋評価におけるBioelectrical impedance analysisとCTの相関

【目的】人工股関節全置換術(THA)の術後成績に,CTによる股関節周囲筋の筋量,筋質が関連すると報告されている.Bioelectrical impedance analysis(BIA)による筋肉量の評価は同様に有用とされているが,Phase Angle(PhA)による筋質評価が有用かどうかについて報告はない.今回,THA術前の患者において,BIAとCTの筋評価の相関について検討した.【対象・方法】2022年3月から8月までに当院でTHAを施行した41例82関節を対象とした.術前の下肢,体幹のPhAと筋肉量をBIAで測定した.また術前CTの中殿筋,大腰筋CT値及び体積を測定し,それぞれ相関を評...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 72; no. 3; pp. 452 - 455
Main Authors 川上, 武紘, 関, 寿大, 今釜, 崇, 金岡, 丈裕, 岡﨑, 朋也, 坂井, 孝司, 上田, 誠也, 関, 万成
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.09.2023
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.72.452

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Summary:【目的】人工股関節全置換術(THA)の術後成績に,CTによる股関節周囲筋の筋量,筋質が関連すると報告されている.Bioelectrical impedance analysis(BIA)による筋肉量の評価は同様に有用とされているが,Phase Angle(PhA)による筋質評価が有用かどうかについて報告はない.今回,THA術前の患者において,BIAとCTの筋評価の相関について検討した.【対象・方法】2022年3月から8月までに当院でTHAを施行した41例82関節を対象とした.術前の下肢,体幹のPhAと筋肉量をBIAで測定した.また術前CTの中殿筋,大腰筋CT値及び体積を測定し,それぞれ相関を評価した.【結果】下肢のPhAと中殿筋CT値に正の相関を認めた.またBIAによる下肢の筋肉量,体幹筋肉量はそれぞれCTの中殿筋体積,大腰筋体積と正の相関を認めた.【考察】THA術前患者においてBIAによるPhA,筋肉量測定はそれぞれCT値,CTの筋体積と相関しており,BIAは筋質,筋肉量を簡便に測定する有用な方法と考えられた.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.72.452