骨接合を行った高齢者寛骨臼骨折の治療成績

近年増加傾向にある高齢者寛骨臼骨折に対し,当院で骨接合を行った症例の治療成績について報告する.2016年以降に手術加療を行い,6ヶ月以上経過を追うことのできた65歳以上の高齢者寛骨臼骨折26例を対象とした.平均年齢74.7歳,受傷機転として高エネルギー外傷23例,低エネルギー外傷3例であった.骨折型は両柱16例,前柱2例,前柱+後半横2例,後柱1例,後壁4例,前壁1例であった.受傷前ADLは独歩22例,杖歩行4例.術後6ヶ月のADLは独歩12例,杖11例,死亡率は3.8%,JOA scoreは平均80点,Matta clinical scoreは平均15.4点であった.手術待機期間は平均9.3...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 72; no. 4; pp. 674 - 676
Main Authors 松山, 順太郎, 松尾, 卓見, 田中, 雄基, 村岡, 辰彦, 上野, 宜功, 米盛, 公治
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.09.2023
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.72.674

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Summary:近年増加傾向にある高齢者寛骨臼骨折に対し,当院で骨接合を行った症例の治療成績について報告する.2016年以降に手術加療を行い,6ヶ月以上経過を追うことのできた65歳以上の高齢者寛骨臼骨折26例を対象とした.平均年齢74.7歳,受傷機転として高エネルギー外傷23例,低エネルギー外傷3例であった.骨折型は両柱16例,前柱2例,前柱+後半横2例,後柱1例,後壁4例,前壁1例であった.受傷前ADLは独歩22例,杖歩行4例.術後6ヶ月のADLは独歩12例,杖11例,死亡率は3.8%,JOA scoreは平均80点,Matta clinical scoreは平均15.4点であった.手術待機期間は平均9.3日,手術時間は平均250分,出血量は平均1235 ml,THA置換率は7.4%であった.当院での高齢者寛骨臼骨折の骨接合の治療成績は92%の症例で歩行再獲得可能であり,死亡率は3.8%と短期的には良好な成績であった.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.72.674