非虚血性流出路起源心室頻拍におけるリエントリー回路の同定

目的: 流出3路起源心室頻拍 (VOT-VT) のリエントリー回路の同定, 方法と結果: 非虚血性心疾患症例 (男性3例, 女性1例) に合併したリエントリー性VOT-VTを対象.心臓電気生理学検査時, 誘発されたVOT-VT (n=5) 持続中に大動脈バルサルバ洞および心室流出路領域においてエントレインメントマッピング (EM) 施行後, カテーテルアブレーションを行った.カテーテルアブレーション成功部位 (n=5) では, 頻拍中postpacing間隔は頻拍周期と一致, あるいは刺激-QRS間隔は電位-QRS間隔と一致し, すべての成功部位はリエントリー回路上であることが示唆された, E...

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Published in心電図 Vol. 26; no. 2; pp. 162 - 174
Main Authors 田中, 修, 鈴木, 文男, 中野, 恵美, 脇本, 博文, 長田, 圭三, 岸, 良二, 桜井, 庸晴, 池田, 響子, 高木, 明彦, 水野, 幸一, 青沼, 和隆, 中沢, 潔, 三宅, 良彦, 原田, 智雄
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本不整脈心電学会 2006
日本心電学会
Subjects
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ISSN0285-1660
1884-2437
DOI10.5105/jse.26.162

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Summary:目的: 流出3路起源心室頻拍 (VOT-VT) のリエントリー回路の同定, 方法と結果: 非虚血性心疾患症例 (男性3例, 女性1例) に合併したリエントリー性VOT-VTを対象.心臓電気生理学検査時, 誘発されたVOT-VT (n=5) 持続中に大動脈バルサルバ洞および心室流出路領域においてエントレインメントマッピング (EM) 施行後, カテーテルアブレーションを行った.カテーテルアブレーション成功部位 (n=5) では, 頻拍中postpacing間隔は頻拍周期と一致, あるいは刺激-QRS間隔は電位-QRS間隔と一致し, すべての成功部位はリエントリー回路上であることが示唆された, EM法によりカテーテルアブレーション成功部位を同定した, リエントリー回路出口 (exit) (n=4) は右大動脈バルサルバ洞, 大動脈弁下部, 左室流出路そして右室流出路に, 必須緩徐伝導路 (central-proximal) (n=1) は右大動脈バルサルバ洞に同定された, 総括: リエントリー性VOT-VTはEM法によりリエントリー回路出口 (exit) および必須緩徐伝導路 (central-proximal) が同定され, カテーテルアブレーション成功部位は, 大動脈バルサルバ洞および心室流出路に存在した.
ISSN:0285-1660
1884-2437
DOI:10.5105/jse.26.162