ダウン症児早期療育の効果

ダウン症児に対する早期療育の効果を,療育開始時期よりA(6ヵ月未満),B(6ヵ月~12ヵ月未満),C(12ヵ月~2歳未満)の3群に分けて報告した.歩行開始年齢はA群23.2ヵ月,B群27.0ヵ月,C群28.5ヵ月であった.いざり移動を長期にわたり示した7例の歩行開始年齢は31.4ヵ月で,そうでない15例の23.8ヵ月と比較して遅かった.いざり移動を全く示さなかった3例はいずれもA群に属していた. 総合的な発達指数でもA群において最も高く,A,C群間においては社会的発達面で統計学的にも有意差をみた. ダウン症児に対する早期療育は運動機能,精神機能の両面で効果があり,療育開始が早期であればあるほど...

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Published inリハビリテーション医学 Vol. 21; no. 3; pp. 143 - 148
Main Authors 岡本, 義久, 岡安, 勤, 穐山, 富太郎, 川口, 幸義
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 社団法人 日本リハビリテーション医学会 1984
日本リハビリテーション医学会
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ISSN0034-351X
1880-778X
DOI10.2490/jjrm1963.21.143

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Summary:ダウン症児に対する早期療育の効果を,療育開始時期よりA(6ヵ月未満),B(6ヵ月~12ヵ月未満),C(12ヵ月~2歳未満)の3群に分けて報告した.歩行開始年齢はA群23.2ヵ月,B群27.0ヵ月,C群28.5ヵ月であった.いざり移動を長期にわたり示した7例の歩行開始年齢は31.4ヵ月で,そうでない15例の23.8ヵ月と比較して遅かった.いざり移動を全く示さなかった3例はいずれもA群に属していた. 総合的な発達指数でもA群において最も高く,A,C群間においては社会的発達面で統計学的にも有意差をみた. ダウン症児に対する早期療育は運動機能,精神機能の両面で効果があり,療育開始が早期であればあるほどその効果は大きかった.
ISSN:0034-351X
1880-778X
DOI:10.2490/jjrm1963.21.143