重篤な誤嚥性肺炎を生じた両側延髄外側梗塞の1 例

要旨:症例は62 歳男性.2 年3 カ月前に左延髄外側梗塞を生じたが嚥下障害は呈さなかった.その後,右延髄外側梗塞を生じてから嚥下障害が出現した.両側延髄外側梗塞に陥ったあと2 度の誤嚥性肺炎を来したが軽快し,以降は明らかな誤嚥性肺炎を生じていない.諸検査からはいずれの梗塞も動脈硬化性血栓症と診断した.両側延髄外側梗塞は極めて稀であり,誤嚥性肺炎が重篤な合併症となりうるため,予防を含めて文献的考察を加えて報告する....

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Published in脳卒中 Vol. 37; no. 6; pp. 434 - 439
Main Authors 中川, 真里, 林, 宣秀, 山家, 弘雄, 今村, 和弘, 三木, 潤一郎, 仲, 寛
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中学会 2015
日本脳卒中学会
Subjects
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ISSN0912-0726
1883-1923
DOI10.3995/jstroke.10327

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Summary:要旨:症例は62 歳男性.2 年3 カ月前に左延髄外側梗塞を生じたが嚥下障害は呈さなかった.その後,右延髄外側梗塞を生じてから嚥下障害が出現した.両側延髄外側梗塞に陥ったあと2 度の誤嚥性肺炎を来したが軽快し,以降は明らかな誤嚥性肺炎を生じていない.諸検査からはいずれの梗塞も動脈硬化性血栓症と診断した.両側延髄外側梗塞は極めて稀であり,誤嚥性肺炎が重篤な合併症となりうるため,予防を含めて文献的考察を加えて報告する.
ISSN:0912-0726
1883-1923
DOI:10.3995/jstroke.10327