非出血性脳動脈解離の病態観察にmultimodal CT imagingが有用であった1例

症例は65歳女性.破裂左中大脳動脈瘤に対するクリッピング術から2年後に右片麻痺と失語を発症した.諸検査にて動脈解離による左中大脳動脈高度狭窄と診断し,中大脳動脈領域の血行力学的脳虚血を呈していたが保存的加療を行い改善が得られた.発症時,1カ月後,3カ月後にCT angiographyおよびCT perfusionを同時に行い,脳血管形態と脳循環動態の変化を観察することが可能であった.病態の変化する脳動脈解離の観察において,脳血管形態と脳循環動態の評価を一度に行えるmultimodal CT imagingの有用性を経験したので報告する....

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Published in脳卒中 Vol. 33; no. 2; pp. 275 - 281
Main Authors 上山, 憲司, 中村, 博彦, 大里, 俊明, 中川原, 譲二, 尾崎, 充宣, 荻野, 達也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中学会 2011
日本脳卒中学会
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ISSN0912-0726
1883-1923
DOI10.3995/jstroke.33.275

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Summary:症例は65歳女性.破裂左中大脳動脈瘤に対するクリッピング術から2年後に右片麻痺と失語を発症した.諸検査にて動脈解離による左中大脳動脈高度狭窄と診断し,中大脳動脈領域の血行力学的脳虚血を呈していたが保存的加療を行い改善が得られた.発症時,1カ月後,3カ月後にCT angiographyおよびCT perfusionを同時に行い,脳血管形態と脳循環動態の変化を観察することが可能であった.病態の変化する脳動脈解離の観察において,脳血管形態と脳循環動態の評価を一度に行えるmultimodal CT imagingの有用性を経験したので報告する.
ISSN:0912-0726
1883-1923
DOI:10.3995/jstroke.33.275