尿路上皮がんにおけるGC療法とGCb療法の血液毒性の比較
「諸言」 現在, 尿路上皮がんに対する治療は単剤でも高い奏効率をもつcisplatin(CDDP)をキードラッグとした多剤併用療法がNCCNのガイドラインにおいて中心となっている. 従来はCDDPにmethotrexate, vinblastine, doxorubicinを併用したM-VAC療法が主流となっていた. 近年CDDPにgemcitabine(GEM)を併用するGC療法が第II相試験において良好な成績を示したことによりM-VAC療法との比較試験が行われた. その結果, GC療法とM-VAC療法の生存期間中央値はそれぞれ13.8カ月と14.8カ月, 奏効率は49.4%, 45.7%と...
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Published in | 医療薬学 Vol. 39; no. 7; pp. 406 - 412 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人日本医療薬学会
10.07.2013
日本医療薬学会 |
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ISSN | 1346-342X 1882-1499 |
DOI | 10.5649/jjphcs.39.406 |
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Summary: | 「諸言」 現在, 尿路上皮がんに対する治療は単剤でも高い奏効率をもつcisplatin(CDDP)をキードラッグとした多剤併用療法がNCCNのガイドラインにおいて中心となっている. 従来はCDDPにmethotrexate, vinblastine, doxorubicinを併用したM-VAC療法が主流となっていた. 近年CDDPにgemcitabine(GEM)を併用するGC療法が第II相試験において良好な成績を示したことによりM-VAC療法との比較試験が行われた. その結果, GC療法とM-VAC療法の生存期間中央値はそれぞれ13.8カ月と14.8カ月, 奏効率は49.4%, 45.7%と有意差を認めなかった. 1, 2) しかし安全性の面において粘膜炎や好中球減少性敗血症, 脱毛の発現頻度がM-VAC療法において有意に高かったとの報告により, GC療法はM-VAC療法に替わる治療法であると考えられている. |
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ISSN: | 1346-342X 1882-1499 |
DOI: | 10.5649/jjphcs.39.406 |