歯科衛生士教育における医歯学シミュレーション教育システムの活用と評価

「緒言」学生が歯科衛生の臨床で, 日常的に直面する様々な問題を解決する手段を修得するには, 講義形式の学習方法のみでは難しく, 臨床実習が大きな意味を持つ. しかし, 近年, 患者が臨床教育へ協力するには様々な要因が関与してきており1), 学生の臨床教育に協力の得られる患者数は減少傾向にある2). このようなことから, 低学年から積み重ねてきた知識や技術を臨床の場で確認しながら, 十二分に学習ができるような環境を整備することが困難になってきている. このため, 様々な臨床実習以外の学習システムが検討されてきており, 模型実習, 相互実習, 臨床実習を補完する新たな教育方法として, コンピュータ...

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Published in日本歯周病学会会誌 Vol. 51; no. 4; pp. 346 - 352
Main Authors 須永, 昌代, 吉田, 直美, 木下, 淳博, 堀江, 明子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本歯周病学会 2009
日本歯周病学会
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ISSN0385-0110
1880-408X
DOI10.2329/perio.51.346

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Summary:「緒言」学生が歯科衛生の臨床で, 日常的に直面する様々な問題を解決する手段を修得するには, 講義形式の学習方法のみでは難しく, 臨床実習が大きな意味を持つ. しかし, 近年, 患者が臨床教育へ協力するには様々な要因が関与してきており1), 学生の臨床教育に協力の得られる患者数は減少傾向にある2). このようなことから, 低学年から積み重ねてきた知識や技術を臨床の場で確認しながら, 十二分に学習ができるような環境を整備することが困難になってきている. このため, 様々な臨床実習以外の学習システムが検討されてきており, 模型実習, 相互実習, 臨床実習を補完する新たな教育方法として, コンピュータとの対話により実際の臨床の現場を疑似体験させながら, 学生の意思決定の訓練を行うコンピュータシミュレーション教育が導入され, その効果が示されつつある3~5). 東京医科歯科大学では, 文部科学省の特色のある大学教育支援プログラムとして取組「医歯学シミュレーション教育システムの構築」が採択されている6).
ISSN:0385-0110
1880-408X
DOI:10.2329/perio.51.346