本邦におけるCRPSの判定指標

複合性局所疼痛症候群(CRPS)は激しい痛みに加え,早期から廃用障害を引き起こすことがある.1994年に国際疼痛学会(IASP)からCRPSの判定指標が提唱され広く利用されるに至ったが,その曖昧さから感度は高いが特異度がきわめて低いという問題点が指摘された.米国ではこの問題を解消しようと特異度を効率的に上げる研究がなされ,新たな判定指標が提唱された.そこで厚生労働省CRPS研究班が組織され,米国の研究にならい本邦独自のCRPS判定指標作成を行った.本稿では,a)本邦のCRPS患者の評価と判定指標の作成と,b)CRPS type 1とtype 2という分類の必要性の2点について概説する....

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Published in日本臨床麻酔学会誌 Vol. 30; no. 3; pp. 420 - 429
Main Authors 眞下, 節, 住谷, 昌彦, 山田, 芳嗣, 柴田, 政彦, 厚生労働省CRPS研究班
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床麻酔学会 2010
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ISSN0285-4945
1349-9149
DOI10.2199/jjsca.30.420

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Summary:複合性局所疼痛症候群(CRPS)は激しい痛みに加え,早期から廃用障害を引き起こすことがある.1994年に国際疼痛学会(IASP)からCRPSの判定指標が提唱され広く利用されるに至ったが,その曖昧さから感度は高いが特異度がきわめて低いという問題点が指摘された.米国ではこの問題を解消しようと特異度を効率的に上げる研究がなされ,新たな判定指標が提唱された.そこで厚生労働省CRPS研究班が組織され,米国の研究にならい本邦独自のCRPS判定指標作成を行った.本稿では,a)本邦のCRPS患者の評価と判定指標の作成と,b)CRPS type 1とtype 2という分類の必要性の2点について概説する.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.30.420