職場復帰ができた電柱上での心停止の1例
電気工事中の感電により電柱上で心停止になった青年男子で, 市民による通報と同僚の作業員による心肺蘇生から, 救急隊による心肺蘇生の継続と搬送, 病院における心拍再開から脳指向型集中治療までの“生命の鎖”により救命され職場復帰に成功した症例を経験した。事故現場からの通報を受け救急隊は事故発生から6分以内に到着したが, 本院救急外来における心拍再開までには合計36分を要した。心肺蘇生と同時に軽度低体温管理を開始し数日間継続した。肺炎, 膿胸, アレルギー性紫斑病などの重篤な合併症のため, 退院までに約6ヶ月を要したが, 神経学的には良好な回復が得られ職場復帰を果たすことができた。厚生労働省が進める...
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          | Published in | 蘇生 Vol. 24; no. 1; pp. 17 - 20 | 
|---|---|
| Main Authors | , , | 
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            日本蘇生学会
    
        2005
     The Japanese Society of Reanimatology  | 
| Subjects | |
| Online Access | Get full text | 
| ISSN | 0288-4348 1884-748X  | 
| DOI | 10.11414/jjreanimatology1983.24.17 | 
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| Summary: | 電気工事中の感電により電柱上で心停止になった青年男子で, 市民による通報と同僚の作業員による心肺蘇生から, 救急隊による心肺蘇生の継続と搬送, 病院における心拍再開から脳指向型集中治療までの“生命の鎖”により救命され職場復帰に成功した症例を経験した。事故現場からの通報を受け救急隊は事故発生から6分以内に到着したが, 本院救急外来における心拍再開までには合計36分を要した。心肺蘇生と同時に軽度低体温管理を開始し数日間継続した。肺炎, 膿胸, アレルギー性紫斑病などの重篤な合併症のため, 退院までに約6ヶ月を要したが, 神経学的には良好な回復が得られ職場復帰を果たすことができた。厚生労働省が進める一般市民による自動体外式除細動器 (automated external defibrillator, AED) の使用が普及すれば, このような症例は適応になると思われた。 | 
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| ISSN: | 0288-4348 1884-748X  | 
| DOI: | 10.11414/jjreanimatology1983.24.17 |