当科における大唾液腺腫瘍の臨床的検討
2002年1月から2015年12月までに当科で治療を行った大唾液腺腫瘍165例について臨床的検討を行った. 平均年齢は58.7歳で, 男性が86例, 女性が79例であった. 病理組織像では良性が143例 (86.7%), 悪性が22例 (13.3%) であり, 良性は多形腺腫, ワルチン腫瘍の順に多かった. 悪性は腺様嚢胞癌, 悪性リンパ腫, 腺癌 NOS の順に多かった. 治療は163例に手術を行い, 術後補助療法として放射線治療を9例, 化学療法を8例に施行した. 術後合併症では顔面神経麻痺が耳下腺で7例 (5.3%), 顎下腺で7例 (21.9%) に, 唾液瘻が耳下腺で7例 (5.3%...
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| Published in | Stomato-pharyngology Vol. 30; no. 2; pp. 175 - 184 |
|---|---|
| Main Authors | , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本口腔・咽頭科学会
10.06.2017
Japan Society of Stomato-pharyngology |
| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0917-5105 1884-4316 |
| DOI | 10.14821/stomatopharyngology.30.175 |
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| Summary: | 2002年1月から2015年12月までに当科で治療を行った大唾液腺腫瘍165例について臨床的検討を行った. 平均年齢は58.7歳で, 男性が86例, 女性が79例であった. 病理組織像では良性が143例 (86.7%), 悪性が22例 (13.3%) であり, 良性は多形腺腫, ワルチン腫瘍の順に多かった. 悪性は腺様嚢胞癌, 悪性リンパ腫, 腺癌 NOS の順に多かった. 治療は163例に手術を行い, 術後補助療法として放射線治療を9例, 化学療法を8例に施行した. 術後合併症では顔面神経麻痺が耳下腺で7例 (5.3%), 顎下腺で7例 (21.9%) に, 唾液瘻が耳下腺で7例 (5.3%) に, フライ症候群が耳下腺で2例 (1.5%) にみられた. 悪性リンパ腫を除いた悪性腫瘍症例の 5 年疾患特異的生存率は全体で73.7%であった. |
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| ISSN: | 0917-5105 1884-4316 |
| DOI: | 10.14821/stomatopharyngology.30.175 |