輸血検査技師の現場視点における,奄美ブラッドローテーション確立経過と問題点
「はじめに」鹿児島県立大島病院 (以下, 大島病院) が所在する奄美大島は, 鹿児島県本土から約380km, 沖縄県から約300kmに位置している. 大島病院は19の診療科があり, 一般病床数350床, 救命救急センター (以下, 救命センター), ドクターヘリを有し2018年度の外来患者数は平均460名/日である. 大島病院の中央検査部は, 輸血・血液検査2名, 他部門11名 (生理検査, 細菌検査, 生化学検査, 免疫・病理検査) 合計13名で構成されている. 平日の日勤帯において各技師は, それぞれが専門とする業務を行っているが, 夜間・休日の時間外検査においては当番制で, 緊急検査に対...
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Published in | 日本輸血細胞治療学会誌 Vol. 67; no. 3; pp. 455 - 462 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本輸血・細胞治療学会
25.06.2021
日本輸血・細胞治療学会 |
Subjects | |
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ISSN | 1881-3011 1883-0625 |
DOI | 10.3925/jjtc.67.455 |
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Summary: | 「はじめに」鹿児島県立大島病院 (以下, 大島病院) が所在する奄美大島は, 鹿児島県本土から約380km, 沖縄県から約300kmに位置している. 大島病院は19の診療科があり, 一般病床数350床, 救命救急センター (以下, 救命センター), ドクターヘリを有し2018年度の外来患者数は平均460名/日である. 大島病院の中央検査部は, 輸血・血液検査2名, 他部門11名 (生理検査, 細菌検査, 生化学検査, 免疫・病理検査) 合計13名で構成されている. 平日の日勤帯において各技師は, それぞれが専門とする業務を行っているが, 夜間・休日の時間外検査においては当番制で, 緊急検査に対応しながら, 必要時には輸血関連業務にも対応している. 2019年の年間総輸血用血液製剤使用単位数は2010単位であった. 2018年3月までは, 鹿児島県赤十字血液センター (以下, 血液センター) に委託された民間企業が, 島内の血液供給拠点 (以下, 血液供給拠点) の役割を担っていたが, 4月より血液供給業務委託が廃止された. |
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ISSN: | 1881-3011 1883-0625 |
DOI: | 10.3925/jjtc.67.455 |