呼吸器外科手術における硬膜外ブロック適応外症例の術後鎮痛法─神経ブロック単独群と静注フェンタニル併用群の比較検討

呼吸器外科手術において硬膜外ブロックは術後鎮痛に優れているが,抗凝固薬内服症例の増加等により相対的禁忌症例が増えている.そのため,硬膜外ブロックに代わる方法としてマルチモーダル鎮痛が必要であり,当院では末梢神経ブロックやオピオイド全身投与,もしくはその併用が行われている.本研究では,当院で呼吸器外科手術を受けた硬膜外ブロック相対的禁忌症例の術後鎮痛法について,末梢神経ブロック単独群と静注フェンタニル併用群に分けて,術後の鎮痛効果と有害事象について比較検討した.併用群は単独群に比べ術後早期の鎮痛効果に優れていた.有害事象においては2群間で有意な差は見られなかった....

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Published in日本臨床麻酔学会誌 Vol. 42; no. 7; pp. 549 - 554
Main Authors 古曽部, 和彦, 吉田, 悠人, 金子, 路子, 岩倉, 健夫, 小澤, 満喜子, 宮田, 有香
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床麻酔学会 15.11.2022
Subjects
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ISSN0285-4945
1349-9149
DOI10.2199/jjsca.42.549

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Summary:呼吸器外科手術において硬膜外ブロックは術後鎮痛に優れているが,抗凝固薬内服症例の増加等により相対的禁忌症例が増えている.そのため,硬膜外ブロックに代わる方法としてマルチモーダル鎮痛が必要であり,当院では末梢神経ブロックやオピオイド全身投与,もしくはその併用が行われている.本研究では,当院で呼吸器外科手術を受けた硬膜外ブロック相対的禁忌症例の術後鎮痛法について,末梢神経ブロック単独群と静注フェンタニル併用群に分けて,術後の鎮痛効果と有害事象について比較検討した.併用群は単独群に比べ術後早期の鎮痛効果に優れていた.有害事象においては2群間で有意な差は見られなかった.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.42.549