内臓癌のPaget現象と鑑別困難であった肛門周囲Paget病の1例
症例は8X歳男性.X年春より肛門部の湿疹と掻痒感を自覚していた.近医皮膚科で外用剤療法を受けていたが改善せず,同医院で生検を受け,Paget細胞を認め,X+1年Y月当科に紹介された.術前検査で隣接臓器癌は認めなかったが,術中所見で内臓癌によるPaget現象が疑われ,腹会陰式直腸切断術を施行した.術後の免疫組織学的検査はPaget現象のパターンであったが,切除標本内に明らかな内臓癌はなく最終的な病理学的診断は肛門周囲Paget病であった.術後経過良好で,術後約6年現在無再発で日常生活に支障を認めていない....
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Published in | 山口医学 Vol. 66; no. 3; pp. 195 - 199 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
山口大学医学会
01.08.2017
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0513-1731 1880-4462 |
DOI | 10.2342/ymj.66.195 |
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Summary: | 症例は8X歳男性.X年春より肛門部の湿疹と掻痒感を自覚していた.近医皮膚科で外用剤療法を受けていたが改善せず,同医院で生検を受け,Paget細胞を認め,X+1年Y月当科に紹介された.術前検査で隣接臓器癌は認めなかったが,術中所見で内臓癌によるPaget現象が疑われ,腹会陰式直腸切断術を施行した.術後の免疫組織学的検査はPaget現象のパターンであったが,切除標本内に明らかな内臓癌はなく最終的な病理学的診断は肛門周囲Paget病であった.術後経過良好で,術後約6年現在無再発で日常生活に支障を認めていない. |
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ISSN: | 0513-1731 1880-4462 |
DOI: | 10.2342/ymj.66.195 |