Non sinus type中頭蓋窩硬膜動静脈瘻の2症例
「はじめに」頭蓋内の硬膜動静脈瘻(dural arteriovenous fistula:dAVF)は, 横・S状静脈洞部や海綿静脈洞部に好発し, 現在では血管内治療が主流となっており, 外科的治療は前頭蓋底dAVFなどごく限られている. 今回, non sinus typeの中頭蓋窩dAVFのまれな2例を経験し, 外科的治療で良好な経過が得られた. ここに過去の報告例を加えて, non sinus type中頭蓋窩dAVFの外科的治療法の適応について検討したので報告する. 「症例」<症例1> 64歳, 男性. 家族歴・既往歴:外傷歴を含め特記事項なし 現病歴:他院で頭痛を主訴に左...
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Published in | 脳卒中の外科 Vol. 44; no. 2; pp. 151 - 156 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本脳卒中の外科学会
2016
日本脳卒中の外科学会 |
Subjects | |
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ISSN | 0914-5508 1880-4683 |
DOI | 10.2335/scs.44.151 |
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Summary: | 「はじめに」頭蓋内の硬膜動静脈瘻(dural arteriovenous fistula:dAVF)は, 横・S状静脈洞部や海綿静脈洞部に好発し, 現在では血管内治療が主流となっており, 外科的治療は前頭蓋底dAVFなどごく限られている. 今回, non sinus typeの中頭蓋窩dAVFのまれな2例を経験し, 外科的治療で良好な経過が得られた. ここに過去の報告例を加えて, non sinus type中頭蓋窩dAVFの外科的治療法の適応について検討したので報告する. 「症例」<症例1> 64歳, 男性. 家族歴・既往歴:外傷歴を含め特記事項なし 現病歴:他院で頭痛を主訴に左中頭蓋窩dAVFを診断され, 2003年, 2004年と2回の経動脈的塞栓術(transarterial embolization:TAE)が行われ, 頭痛は改善していた. 定期的に経過観察をしたが, 再度頭痛が出現し増悪, 脳血管撮影で左中頭蓋窩dAVFの再発がみられ, 2011年6月に紹介となった. |
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ISSN: | 0914-5508 1880-4683 |
DOI: | 10.2335/scs.44.151 |