前庭性片頭痛・メニエール病重複症候群 (Vestibular migraine/Meniere's disease overlapping syndrome) 例

「はじめに」前庭性片頭痛 (vestibular migraine : VM) は従来は片頭痛関連めまいとも呼ばれていた. 本疾患とメニエール病 (MD) は難治性めまい疾患として重要なものである. 両疾患ともに診断基準がバラニー学会から相次いで発表された. VMについては国際頭痛学会とバラニー学会が共同で作成したものである. いずれの疾患も典型例の診断は容易であるが, 鑑別が困難な症例もある. 国際頭痛分類第三版にも仮称として示されている, 前庭性片頭痛・メニエール病重複症候群 (Vestibular migraine / Meniere's disease overlapping...

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Published inEquilibrium Research Vol. 77; no. 4; pp. 234 - 240
Main Authors 松永, 達雄, 五島, 史行, 大塚, 康司, 増田, 圭奈子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本めまい平衡医学会 31.08.2018
日本めまい平衡医学会
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ISSN0385-5716
1882-577X
DOI10.3757/jser.77.234

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Summary:「はじめに」前庭性片頭痛 (vestibular migraine : VM) は従来は片頭痛関連めまいとも呼ばれていた. 本疾患とメニエール病 (MD) は難治性めまい疾患として重要なものである. 両疾患ともに診断基準がバラニー学会から相次いで発表された. VMについては国際頭痛学会とバラニー学会が共同で作成したものである. いずれの疾患も典型例の診断は容易であるが, 鑑別が困難な症例もある. 国際頭痛分類第三版にも仮称として示されている, 前庭性片頭痛・メニエール病重複症候群 (Vestibular migraine / Meniere's disease overlapping syndrome : VMOS) は両疾患の特徴を持った症候群である. 本疾患概念は確定されたものではないが, 今後国際頭痛分類に組み入れられる可能性があるもので臨床上重要と考えられる. 今回, VMOSと考えられた症例を経験したので報告する.
ISSN:0385-5716
1882-577X
DOI:10.3757/jser.77.234