在宅復帰困難な介護老人保健施設入所者が生活する中で抱く思い

介護老人保健施設は病院と在宅の中間施設だが,在宅復帰率は低い現状がある.本研究は在宅復帰困難な入所者が生活する中で抱く思いを明らかにすることを目的に,女性5名に半構成的面接を行い,質的記述的に分析した.その結果,【そばに人がいる施設生活への充実】,【緩やかなリハによる体の維持】,【在宅生活への見切り】,【家とは違った施設生活への歯痒さ】,【やっぱり家に帰りたいという願い】,【より快適な居場所探し】,【今後への漠然とした不安】の7つのメインテーマが生成された.全ての研究参加者は【今後への漠然とした不安】を抱いていた.セラピストは本人と共に‘今後’に向き合うことで,不安に対処できる可能性がある....

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Published in作業療法の実践と科学 Vol. 1; no. 2; pp. 32 - 39
Main Authors 髙島, 理沙, 坂上, 真理, 村田, 和香, 杉田, 千秋
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 北海道作業療法士会 2019
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ISSN2434-5806
2433-8451
DOI10.32151/psot.1.2_32

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Summary:介護老人保健施設は病院と在宅の中間施設だが,在宅復帰率は低い現状がある.本研究は在宅復帰困難な入所者が生活する中で抱く思いを明らかにすることを目的に,女性5名に半構成的面接を行い,質的記述的に分析した.その結果,【そばに人がいる施設生活への充実】,【緩やかなリハによる体の維持】,【在宅生活への見切り】,【家とは違った施設生活への歯痒さ】,【やっぱり家に帰りたいという願い】,【より快適な居場所探し】,【今後への漠然とした不安】の7つのメインテーマが生成された.全ての研究参加者は【今後への漠然とした不安】を抱いていた.セラピストは本人と共に‘今後’に向き合うことで,不安に対処できる可能性がある.
ISSN:2434-5806
2433-8451
DOI:10.32151/psot.1.2_32