当院における冠状動脈バイパス術に対する理学療法の成績について

冠状動脈バイパス術に対する術前,術直後の超早期の理学療法プログラムを立案し臨床応用を試みた。本プログラムの特徴として超早期(術前)からの理学療法士の医療チームへの参加と術後の理学療法の開始が極めて早いことがあげられる。術後,一定期間内にプロトコール最終ステップ(歩行500m,階段昇降40段)を修了した者は23例中17例(74%)であった。潜在性心不全や腎不全などを合併する症例は回復が遷延したが,退院後の訓練の継続により全例最終ステップを完了した。また,術後合併症は皆無であった。従って,超早期の本プログラムは術後合併症の予防,早期離床及び歩行の確立に極めて有用であると結論された。...

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Published in理学療法学 Vol. 20; no. 5; pp. 273 - 282
Main Authors 田畑, 稔, 八島, 武嗣, 永井, 史子, 小沢, 由香, 新井, 保久, 八島, 寛, 野崎, 眞知子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士学会 01.09.1993
日本理学療法士協会
Japanese Society of Physical Therapy
Subjects
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ISSN0289-3770
2189-602X
DOI10.15063/rigaku.kj00001306675

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Summary:冠状動脈バイパス術に対する術前,術直後の超早期の理学療法プログラムを立案し臨床応用を試みた。本プログラムの特徴として超早期(術前)からの理学療法士の医療チームへの参加と術後の理学療法の開始が極めて早いことがあげられる。術後,一定期間内にプロトコール最終ステップ(歩行500m,階段昇降40段)を修了した者は23例中17例(74%)であった。潜在性心不全や腎不全などを合併する症例は回復が遷延したが,退院後の訓練の継続により全例最終ステップを完了した。また,術後合併症は皆無であった。従って,超早期の本プログラムは術後合併症の予防,早期離床及び歩行の確立に極めて有用であると結論された。
ISSN:0289-3770
2189-602X
DOI:10.15063/rigaku.kj00001306675