片脚伸展筋力の測定
立位保持や歩行などで必要な下肢筋力は,脚全体で体重を支持する筋力と考えられる。そこで,背臥位にて片下肢全体を伸ばす方向で発揮される等尺性粗大筋力(片脚伸展筋力)を膝角度15,30,45,60および75度で測定した。膝角度別の片脚伸展筋力発揮特性(男性10名,女性10名),および体重相当分の片脚伸展筋力が片脚立位保持とどのような関係にあるか表面筋電図から比較検討した(男性6名)。その結果,最大努力の等尺性片脚伸展筋力は,膝角度伸展方向の15度で最大値を示した。このことは,片脚立位保持が膝伸展位近傍の角度での筋力が要求され,歩行の立脚中期での膝角度がおよそ屈曲15度であることと対応した筋力発揮特性...
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| Published in | 理学療法学 Vol. 22; no. 8; pp. 443 - 448 |
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| Main Authors | , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本理学療法士学会
31.12.1995
日本理学療法士協会 Japanese Society of Physical Therapy |
| Subjects | |
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| ISSN | 0289-3770 2189-602X |
| DOI | 10.15063/rigaku.KJ00001307609 |
Cover
| Summary: | 立位保持や歩行などで必要な下肢筋力は,脚全体で体重を支持する筋力と考えられる。そこで,背臥位にて片下肢全体を伸ばす方向で発揮される等尺性粗大筋力(片脚伸展筋力)を膝角度15,30,45,60および75度で測定した。膝角度別の片脚伸展筋力発揮特性(男性10名,女性10名),および体重相当分の片脚伸展筋力が片脚立位保持とどのような関係にあるか表面筋電図から比較検討した(男性6名)。その結果,最大努力の等尺性片脚伸展筋力は,膝角度伸展方向の15度で最大値を示した。このことは,片脚立位保持が膝伸展位近傍の角度での筋力が要求され,歩行の立脚中期での膝角度がおよそ屈曲15度であることと対応した筋力発揮特性を持つものと考えられた。更に,体重相当分の片脚伸展筋力を発揮した際の下肢筋の表面筋電図は,片脚立位保持時とほぼ類似した筋活動量が認められた。以上のことから,片脚伸展筋力は,片脚立位で必要な片脚全体の筋力を表現できることが示唆された。 |
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| ISSN: | 0289-3770 2189-602X |
| DOI: | 10.15063/rigaku.KJ00001307609 |