日本人と中国人の胃電図に及ぼす味覚刺激と照明の影響

「はじめに」良い照明計画とは, 施設の目的や用途に適合した機能や雰囲気を有する照明環境を形成することであるといえる. 照明計画において検討対象となる主な照明要因として, 全般照明の照度, 照度分布, 輝度, 輝度分布, 演色性, 色温度などがある. 中でも照度と色温度を照明環境の目的や, 在室者の生活行為の特徴を十分考慮した上で, 使い分けることにより, 快適性を向上するための照明手法を構築することが望まれる1). 過去の多くの研究で環境照度, 色温度の変化により雰囲気の好ましさが変化すると報告されている1)~6). 飲食店照明の色温度を2000K~3000Kにすると, 落ち着いた雰囲気を作り...

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Published in日本生理人類学会誌 Vol. 10; no. 4; pp. 137 - 144
Main Authors 下村, 義弘, 井上, 学, 金, 信琴, 勝浦, 哲夫, 岩永, 光一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本生理人類学会 2005
Japan Society of Physiological Anthropology
Subjects
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ISSN1342-3215
2432-0986
DOI10.20718/jjpa.10.4_137

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Summary:「はじめに」良い照明計画とは, 施設の目的や用途に適合した機能や雰囲気を有する照明環境を形成することであるといえる. 照明計画において検討対象となる主な照明要因として, 全般照明の照度, 照度分布, 輝度, 輝度分布, 演色性, 色温度などがある. 中でも照度と色温度を照明環境の目的や, 在室者の生活行為の特徴を十分考慮した上で, 使い分けることにより, 快適性を向上するための照明手法を構築することが望まれる1). 過去の多くの研究で環境照度, 色温度の変化により雰囲気の好ましさが変化すると報告されている1)~6). 飲食店照明の色温度を2000K~3000Kにすると, 落ち着いた雰囲気を作り出すことができることも報告されている7). 筆者らによる先行研究では照明の照度, 色温度が唾液分泌量と味覚閾値に影響することを報告し, 低照度, 低色温度で唾液分泌量が増加し, 味覚閾値は高くなるという結果が得られた8). 今回は味覚刺激中の照明条件によって自律神経系にどのような影響を及ぼすのかをさらに明らかにするために実験を行った.
ISSN:1342-3215
2432-0986
DOI:10.20718/jjpa.10.4_137