女子中学生の成熟度と骨代謝に関する検討
日本は世界で最も高齢化が進んでおり1), 今後も高齢化に伴い, 「骨粗鬆症」の増加が懸念されている2). 骨量は, 成長期に著しく増加して10代後半から20代前半にかけて最大骨量(Peak bone mass:PBM)に到達し3-5), その後, 加齢に伴い減少していく1)6). 特に女性に関しては, 閉経に伴うエストロゲンの欠乏により, 骨量は閉経後急激に減少する7, 8). 一方, 近年では成長期における運動不足やダイエット嗜好などにより, 女子大学生の骨量の低値化が問題となり, 将来における骨粗鬆症発症リスクが指摘されている9, 10). 従って, 思春期においてどれだけ高い骨量を獲得し...
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Published in | 日本生理人類学会誌 Vol. 9; no. 1; pp. 1 - 6 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本生理人類学会
2004
Japan Society of Physiological Anthropology |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1342-3215 2432-0986 |
DOI | 10.20718/jjpa.9.1_1 |
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Summary: | 日本は世界で最も高齢化が進んでおり1), 今後も高齢化に伴い, 「骨粗鬆症」の増加が懸念されている2). 骨量は, 成長期に著しく増加して10代後半から20代前半にかけて最大骨量(Peak bone mass:PBM)に到達し3-5), その後, 加齢に伴い減少していく1)6). 特に女性に関しては, 閉経に伴うエストロゲンの欠乏により, 骨量は閉経後急激に減少する7, 8). 一方, 近年では成長期における運動不足やダイエット嗜好などにより, 女子大学生の骨量の低値化が問題となり, 将来における骨粗鬆症発症リスクが指摘されている9, 10). 従って, 思春期においてどれだけ高い骨量を獲得しておくかという重要性が問題となり, 骨量の向上維持, 骨粗鬆症予防に関する研究はますます重要性が高くなっている11). 骨は常に破骨細胞による吸収(破壊)と骨芽細胞による形成(構築)を繰り返すことで, モデリングやリモデリングが行われている12). |
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ISSN: | 1342-3215 2432-0986 |
DOI: | 10.20718/jjpa.9.1_1 |