急性期脳卒中患者の基本的姿勢における呼吸代謝に関する検討
【目的】急性期脳卒中患者の基本的姿勢における呼吸・循環反応を測定し,各姿勢の代謝を把握すること,脳卒中急性期の代謝の特徴を理解することを目的とした。【方法】急性期脳卒中患者31 名を対象に呼気ガス分析装置を用い,臥位,ヘッドアップ,端座位,車いす座位,立位の5 つの基本的姿勢での呼吸代謝を測定し,さらに回復期脳卒中患者と比較した。【結果】臥位,ヘッドアップ,端座位,車いす座位の各姿勢での呼気ガス指標には有意な差を認めなかった。一方で立位は他の姿勢よりも有意に高く,2.00 METs であった。すべての姿勢で呼気ガス指標は回復期患者群よりも有意に高かった。%REE は約132%であった。【結論】...
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| Published in | 理学療法学 Vol. 44; no. 6; pp. 415 - 425 |
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| Main Authors | , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本理学療法士学会
2017
日本理学療法士協会 Japanese Society of Physical Therapy |
| Subjects | |
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| ISSN | 0289-3770 2189-602X |
| DOI | 10.15063/rigaku.11269 |
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| Summary: | 【目的】急性期脳卒中患者の基本的姿勢における呼吸・循環反応を測定し,各姿勢の代謝を把握すること,脳卒中急性期の代謝の特徴を理解することを目的とした。【方法】急性期脳卒中患者31 名を対象に呼気ガス分析装置を用い,臥位,ヘッドアップ,端座位,車いす座位,立位の5 つの基本的姿勢での呼吸代謝を測定し,さらに回復期脳卒中患者と比較した。【結果】臥位,ヘッドアップ,端座位,車いす座位の各姿勢での呼気ガス指標には有意な差を認めなかった。一方で立位は他の姿勢よりも有意に高く,2.00 METs であった。すべての姿勢で呼気ガス指標は回復期患者群よりも有意に高かった。%REE は約132%であった。【結論】臥位,ヘッドアップ,端座位,車いす座位における代謝の違いはほとんどなく負荷量も高くなかったが,立位保持練習は身体負荷が高い可能性があり全身状態に留意する必要がある。急性期の代謝亢進は組織修復等による可能性が示唆された。 |
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| ISSN: | 0289-3770 2189-602X |
| DOI: | 10.15063/rigaku.11269 |