薬剤溶出性ステント留置後に生じた巨大冠動脈瘤にステントを追加留置することにより, 瘤の消失を認めた2例

症例1 : 65歳, 男性. 2008~2009年RCA #1~#3にdrug-eluting stent (DES) を3本留置した. 2010年7月のCAGにて#2にperi-stent contrast staining (PSS) を認め, 2015年1月のCAG上PSSが巨大な冠動脈瘤に進行, 近位側に再狭窄を認めたため, PCIを施行した. 血管内超音波 (intravascular ultrasound ; IVUS) 上, 瘤部でstent fractureの所見を認め, DESを留置した. PCI施行6カ月後のCAGにて瘤の消失を認めた. 症例2 : 79歳, 女性. 201...

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Published inShinzo Vol. 48; no. 6; pp. 650 - 655
Main Authors 平野, 仁士, 春成, 智彦, 鈴木, 紅, 大橋, 浩一, 金子, 雅一, 弓場, 隆生, 安倍, 大輔, 岩間, 徹, 油井, 慶晃, 佐々, 達郎, 立石, 和也, 黒木, 識敬
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本心臓財団 2016
日本心臓財団・日本循環器学会
Japan Heart Foundation
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ISSN0586-4488
2186-3016
DOI10.11281/shinzo.48.650

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Summary:症例1 : 65歳, 男性. 2008~2009年RCA #1~#3にdrug-eluting stent (DES) を3本留置した. 2010年7月のCAGにて#2にperi-stent contrast staining (PSS) を認め, 2015年1月のCAG上PSSが巨大な冠動脈瘤に進行, 近位側に再狭窄を認めたため, PCIを施行した. 血管内超音波 (intravascular ultrasound ; IVUS) 上, 瘤部でstent fractureの所見を認め, DESを留置した. PCI施行6カ月後のCAGにて瘤の消失を認めた. 症例2 : 79歳, 女性. 2010年7月3枝+左主幹部病変に対して3枝に対するCABG手術を施行した. 2013年8月のCAGにて#4PDのグラフト吻合部近位にて閉塞を認めたため, #1, #2の病変に対してPCIを施行した. ロータブレーター施行後#1, #2にDESを留置した. 2015年2月のCAG上#1に巨大な冠動脈瘤を認めた. 2015年8月に#1~#2に対してPCIを施行した. IVUS上は瘤部のstent fractureを認め, #1~#2にDESを留置した. 3カ月後のCAGにて冠動脈瘤はほぼ消失していた. DES留置後の冠動脈瘤に対する治療方法は確立していないが, stent fractureが認められた場合は, ステントの追加留置も一法と考え報告する.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo.48.650