安武論文に対するEditorial Comment
"失神"は救急外来で頻繁に遭遇する症候であるが, 来院時には症状がなく各種検査で異常を呈することも少ないため, そのまま帰宅とし, それ以上の精査に進まない症例が多い. 失神の原因が心原性の場合, 失神を有さない対象と比べて死亡率が2倍になるとの報告もあり, 早期診断と治療が必要である. そこで, 原因不明の再発性失神に対し, 長時間の心電図モニターが可能な植込み型心電計(Implantable cardiac monitor)が開発された. 安武論文では, 入院し包括的な検査を行っても原因が特定できなかった失神症例に対し, 植込み型心電計を活用して, 発作性房室ブロックと...
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Published in | Shinzo Vol. 54; no. 6; p. 698 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益財団法人 日本心臓財団
15.06.2022
日本心臓財団・日本循環器学会 Japan Heart Foundation |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0586-4488 2186-3016 |
DOI | 10.11281/shinzo.54.698 |
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Summary: | "失神"は救急外来で頻繁に遭遇する症候であるが, 来院時には症状がなく各種検査で異常を呈することも少ないため, そのまま帰宅とし, それ以上の精査に進まない症例が多い. 失神の原因が心原性の場合, 失神を有さない対象と比べて死亡率が2倍になるとの報告もあり, 早期診断と治療が必要である. そこで, 原因不明の再発性失神に対し, 長時間の心電図モニターが可能な植込み型心電計(Implantable cardiac monitor)が開発された. 安武論文では, 入院し包括的な検査を行っても原因が特定できなかった失神症例に対し, 植込み型心電計を活用して, 発作性房室ブロックと診断し得た症例を報告した. |
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ISSN: | 0586-4488 2186-3016 |
DOI: | 10.11281/shinzo.54.698 |