循環器疾患をもつ入院中の子どもと家族への看護の経験状況

小児循環器看護に重要とされる実践における経験の実態を明らかにすることを目的に、1年以上経験をもつ看護師を対象に調査した。調査項目は、勤務年数や所属部署などの属性と、先行研究で精選された循環器疾患をもつ入院中の子どもと家族への実践項目66項目の経験である。22施設410通配布し、209通を分析対象とした。66項目のうち子どものアセスメントと安定させるかかわりについての看護実践項目はほぼ経験していた。看護実践の経験度は勤務年数群別では12項目に有意差があった。所属部署群別では30項目に有意差があり、子どもへの説明などの項目は病棟・外来群が高く、モニタリングデータや術中の情報を判断する項目は集中治療...

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Published in日本小児看護学会誌 Vol. 33; pp. 17 - 26
Main Authors 宗村, 弥生, 横山, 奈緒実, 長谷川, 弘子, 笹川, みちる, 栗田, 直央子, 水野, 芳子, 村山, 有利子, 小川, 純子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本小児看護学会 2024
日本小児看護学会
Subjects
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ISSN1344-9923
2423-8457
DOI10.20625/jschn.33_17

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Summary:小児循環器看護に重要とされる実践における経験の実態を明らかにすることを目的に、1年以上経験をもつ看護師を対象に調査した。調査項目は、勤務年数や所属部署などの属性と、先行研究で精選された循環器疾患をもつ入院中の子どもと家族への実践項目66項目の経験である。22施設410通配布し、209通を分析対象とした。66項目のうち子どものアセスメントと安定させるかかわりについての看護実践項目はほぼ経験していた。看護実践の経験度は勤務年数群別では12項目に有意差があった。所属部署群別では30項目に有意差があり、子どもへの説明などの項目は病棟・外来群が高く、モニタリングデータや術中の情報を判断する項目は集中治療室群が高かった。小児循環器看護の学習プログラムでは、受講する看護師の勤務年数別ではなく、周術期、回復期、遠隔期などの時期や、子どもの発達段階別に特性を組み込んだ内容で構成することが妥当だと考える。
ISSN:1344-9923
2423-8457
DOI:10.20625/jschn.33_17