千葉県におけるSARS-CoV-2核酸増幅検査外部精度管理の試み

千葉県臨床検査技師会は,数度の予備検討後,2023年に市販試薬を試料としたSARS-CoV-2核酸増幅検査外部精度管理を実施した。試料の希釈方法はウイルス輸送培地よりも精製水が望ましく,配布濃度は,各機器の希釈工程に沿い,最終反応系における濃度を考慮し機器に合わせて調整した。62施設が参加し14機種,延べ62機器を評価したところ,検出限界濃度付近の設定と推測された1機種を除き,陽性試料が検出されることを確認した。一方,陰性試料を陽性と誤答した施設を3施設認めた。外部精度管理実施を望む会員施設は多く,市販試薬を利用した本精度管理調査は安定して継続可能な事業と考える。...

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Published in医学検査 Vol. 74; no. 1; pp. 140 - 146
Main Authors 静野, 健一, 綿引, 一成, 加地, 大樹, 竹林, 孝太郎, 梶原, 裕貴, 瀬川, 俊介, 川名, 孝幸, 渡辺, 直樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会 25.01.2025
日本臨床衛生検査技師会
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ISSN0915-8669
2188-5346
DOI10.14932/jamt.24-27

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Summary:千葉県臨床検査技師会は,数度の予備検討後,2023年に市販試薬を試料としたSARS-CoV-2核酸増幅検査外部精度管理を実施した。試料の希釈方法はウイルス輸送培地よりも精製水が望ましく,配布濃度は,各機器の希釈工程に沿い,最終反応系における濃度を考慮し機器に合わせて調整した。62施設が参加し14機種,延べ62機器を評価したところ,検出限界濃度付近の設定と推測された1機種を除き,陽性試料が検出されることを確認した。一方,陰性試料を陽性と誤答した施設を3施設認めた。外部精度管理実施を望む会員施設は多く,市販試薬を利用した本精度管理調査は安定して継続可能な事業と考える。
ISSN:0915-8669
2188-5346
DOI:10.14932/jamt.24-27