末梢神経電気刺激がもたらす神経生理学的変化

「1. はじめに」 末梢電気刺激は皮膚上に貼付した刺激電極を通じて, 神経や筋を経皮的に刺激することができる手法である. 末梢電気刺激を与えることで筋収縮が誘発されるのみならず, 末梢神経に発現した感覚入力によって中枢神経系を賦活させることが可能である. そのため, リハビリテーション領域では古くからこの末梢電気刺激を治療として用いており, 現在では治療的電気刺激(Therapeutic electrical stimulation: TES)や機能的電気刺激(Functional electrical stimulation: FES)として広く普及している. さらに近年では随意的な筋活動量...

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Published in日本基礎理学療法学雑誌 Vol. 21; no. 1; pp. 43 - 54
Main Author 齊藤, 慧
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本基礎理学療法学会 18.12.2018
Japanese Association of Physical Therapy Fundamentals
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ISSN2186-0742
2434-0731
DOI10.24780/jptf.21.1_43

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Summary:「1. はじめに」 末梢電気刺激は皮膚上に貼付した刺激電極を通じて, 神経や筋を経皮的に刺激することができる手法である. 末梢電気刺激を与えることで筋収縮が誘発されるのみならず, 末梢神経に発現した感覚入力によって中枢神経系を賦活させることが可能である. そのため, リハビリテーション領域では古くからこの末梢電気刺激を治療として用いており, 現在では治療的電気刺激(Therapeutic electrical stimulation: TES)や機能的電気刺激(Functional electrical stimulation: FES)として広く普及している. さらに近年では随意的な筋活動量に応じて電気刺激強度が変わる随意運動介助型電気刺激装置(Integrated volitional control electrical stimulation: IVES)やIVESと手関節背屈装具を組み合わせたHANDS(Hybrid assistive neuromuscular dynamic stimulation)療法などの新しい治療法が提案されており. いずれの治療法においても, 脳卒中をはじめとした中枢神経系疾患患者のリハビリテーション治療の一端を担っている.
ISSN:2186-0742
2434-0731
DOI:10.24780/jptf.21.1_43