神経筋電気刺激誘引性の筋肥大における負荷強度と力積の役割

「緒言」従来より, 筋力トレーニングで最大限の筋肥大を誘引するためには, より多くの筋線維が動員される高負荷強度の運動が推奨されてきた. これに対して, 近年, Mitchell らは, 最大随意収縮力(maximum voluntary contraction: MVC)の30%の低負荷強度でも疲労困憊まで運動を継続することで, MVCの80%の高負荷強度運動と同程度の筋肥大が生じることを報告した. これは, 低負荷強度でも, 疲労するまで運動を継続することで, 運動単位の動員率が増大するためであると考えられている. また, 彼らの報告を支持するように, ヒトにおいて, MVCの30%と90...

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Published in日本基礎理学療法学雑誌 Vol. 20; no. 2; pp. 37 - 43
Main Authors 舘林, 大介, 山田, 崇史, 青木, 達彦, 檜森, 弘一, 大山, 友加
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本基礎理学療法学会 08.11.2017
Japanese Association of Physical Therapy Fundamentals
Subjects
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ISSN2186-0742
2434-0731
DOI10.24780/jptf.20.2_37

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Summary:「緒言」従来より, 筋力トレーニングで最大限の筋肥大を誘引するためには, より多くの筋線維が動員される高負荷強度の運動が推奨されてきた. これに対して, 近年, Mitchell らは, 最大随意収縮力(maximum voluntary contraction: MVC)の30%の低負荷強度でも疲労困憊まで運動を継続することで, MVCの80%の高負荷強度運動と同程度の筋肥大が生じることを報告した. これは, 低負荷強度でも, 疲労するまで運動を継続することで, 運動単位の動員率が増大するためであると考えられている. また, 彼らの報告を支持するように, ヒトにおいて, MVCの30%と90%の運動を疲労困憊まで一過性に負荷し, 筋原線維タンパク質の合成率を比較した報告では, その値に差異が認められないことが示されている.
ISSN:2186-0742
2434-0731
DOI:10.24780/jptf.20.2_37