股関節屈曲運動時における長内転筋の筋スティフネスに及ぼす股関節屈曲角度の影響

「緒言」股関節内転筋群の筋損傷はサッカー選手に多く発生し, シーズン中の発生率はハムストリングスの17%に次いで2番目に多く14%であると報告されている. 更に再発率は18%と他の筋損傷と比較して最も高い. またサッカーのスポーツ障害では慢性化が深刻な鼠径部痛の原因としても股関節内転筋群の傷害が最も多く, サッカー選手では68.6%を占めることから, 股関節内転筋群の筋損傷と鼠径部痛との関連が示唆されている. 内転筋群のなかでも特に長内転筋の損傷が全体の約70%を占め, その受傷はキック動作に起因するものが最も多い. このことから長内転筋がキック動作において他の内転筋とは異なる特異な役割を持つ...

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Published in日本基礎理学療法学雑誌 Vol. 20; no. 2; pp. 61 - 69
Main Authors 片寄, 正樹, 谷口, 圭吾, 菊川, 大輔, 加藤, 拓也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本基礎理学療法学会 08.11.2017
Japanese Association of Physical Therapy Fundamentals
Subjects
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ISSN2186-0742
2434-0731
DOI10.24780/jptf.20.2_61

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Summary:「緒言」股関節内転筋群の筋損傷はサッカー選手に多く発生し, シーズン中の発生率はハムストリングスの17%に次いで2番目に多く14%であると報告されている. 更に再発率は18%と他の筋損傷と比較して最も高い. またサッカーのスポーツ障害では慢性化が深刻な鼠径部痛の原因としても股関節内転筋群の傷害が最も多く, サッカー選手では68.6%を占めることから, 股関節内転筋群の筋損傷と鼠径部痛との関連が示唆されている. 内転筋群のなかでも特に長内転筋の損傷が全体の約70%を占め, その受傷はキック動作に起因するものが最も多い. このことから長内転筋がキック動作において他の内転筋とは異なる特異な役割を持つ可能性が考えられるが, 内転筋損傷が長内転筋に頻発する原因は未だ不明である.
ISSN:2186-0742
2434-0731
DOI:10.24780/jptf.20.2_61