体幹側屈位が胸壁運動に及ぼす影響

〔目的〕側屈は簡易な運動であるが,側屈位が呼吸運動に与える影響については不明な点が多い。本研究は側屈位の胸壁運動を3次元動作解析装置で測定し,呼吸運動に与える影響を検討した。〔対象〕健常成人男性12名とした。〔方法〕側屈位での胸壁運動を体表マーカーの変化量で測定した。胸壁の拡張変化量と縮小変化量について,直立位との比較,側屈側と非側屈側との比較を行った。〔結果〕直立位に比べ側屈位では呼吸変化量,胸壁運動の変化量の減少がみられた。また,非側屈側に比べ側屈側で吸気運動が大きく,呼気運動では側屈側に比べ非側屈側の方が大きくなることが分かった。〔結語〕側屈位は呼吸運動では拘束的肢位であるが,呼吸との組...

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Published in理学療法科学 Vol. 25; no. 5; pp. 803 - 810
Main Authors 仲保, 徹, 山本, 澄子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 2010
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ISSN1341-1667
2434-2807
DOI10.1589/rika.25.803

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Summary:〔目的〕側屈は簡易な運動であるが,側屈位が呼吸運動に与える影響については不明な点が多い。本研究は側屈位の胸壁運動を3次元動作解析装置で測定し,呼吸運動に与える影響を検討した。〔対象〕健常成人男性12名とした。〔方法〕側屈位での胸壁運動を体表マーカーの変化量で測定した。胸壁の拡張変化量と縮小変化量について,直立位との比較,側屈側と非側屈側との比較を行った。〔結果〕直立位に比べ側屈位では呼吸変化量,胸壁運動の変化量の減少がみられた。また,非側屈側に比べ側屈側で吸気運動が大きく,呼気運動では側屈側に比べ非側屈側の方が大きくなることが分かった。〔結語〕側屈位は呼吸運動では拘束的肢位であるが,呼吸との組み合わせにより片側病変の改善を見込めることが推測された。
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.25.803