Stanford A型急性大動脈解離に対する治療戦略
「要旨」急性大動脈解離に対する術式選択は分類, entry存在部位など病態により様々で議論があるところである. 当科では緊急手術においてA型急性大動脈解離に対し主として上行, 部分弓部大動脈置換術を施行してきた. 治療戦略と経験に関し検討結果を報告する. 「対象」2000年11月~2004年1月の間に経験したA型急性大動脈解離症に緊急手術を施行した38症例を対象とした. 男女比20:18. 平均年齢63.2±11.4歳(40~87歳). 上行大動脈置換術施行11症例. 上行, 弓部部分置換術25症例. 上行, 弓部置換術2症例. 「方法」基本的方針として送血は鎖骨下動脈を選択. 循環停止時は直...
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          | Published in | CIRCULATION CONTROL Vol. 28; no. 1; pp. 64 - 68 | 
|---|---|
| Main Authors | , , | 
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            日本循環制御医学会
    
        2007
     Japan Society of Circulation Control in Medicine  | 
| Subjects | |
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| ISSN | 0389-1844 | 
| DOI | 10.11312/ccm.28.64 | 
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| Summary: | 「要旨」急性大動脈解離に対する術式選択は分類, entry存在部位など病態により様々で議論があるところである. 当科では緊急手術においてA型急性大動脈解離に対し主として上行, 部分弓部大動脈置換術を施行してきた. 治療戦略と経験に関し検討結果を報告する. 「対象」2000年11月~2004年1月の間に経験したA型急性大動脈解離症に緊急手術を施行した38症例を対象とした. 男女比20:18. 平均年齢63.2±11.4歳(40~87歳). 上行大動脈置換術施行11症例. 上行, 弓部部分置換術25症例. 上行, 弓部置換術2症例. 「方法」基本的方針として送血は鎖骨下動脈を選択. 循環停止時は直腸温20℃を目標とし右鎖骨下動脈送血時は一側順行性脳還流, 左鎖骨下動脈送血時は逆行性脳還流を施行とする. 同時に大腿動脈も確保した. 「結果」上行, 弓部部分置換は4例死亡(術前破裂にて心停止2例, 術前LMT閉塞によるAMI 1例, 術前内頚動脈閉塞による広範囲脳梗塞1例), 脳梗塞発症1症例. 半身麻痺症例1例. 両側鎖骨下動脈に解離が進行し送血が大腿動脈のみとなった1症例を経験した. | 
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| ISSN: | 0389-1844 | 
| DOI: | 10.11312/ccm.28.64 |