豚肩甲骨・上腕骨自動除骨ロボットおよび手作業により処理された豚肉,機器の細菌汚染状況

現在, 食肉処理業種は慢性的な人手不足の問題を抱えている. 中でも除骨作業は低温の室温下にて技能と体力を必要とされる作業である. 除骨作業は食肉の製造・流通上不可欠な工程であり, 作業員への負荷軽減, 人手不足への対策として豚肉の解体ロボットの開発が進められ, 実際に食肉処理工場への導入も始まっている. 筆者らは先行研究にて, 豚モモ部位自動除骨ロボット (以下, 「モモ自動除骨ロボット」とする) による処理が手作業による処理と細菌学的衛生状態に変わりがないことを報告した. 同食肉処理施設では, モモ自動除骨ロボットに続いて豚肩甲骨・上腕骨自動除骨ロボット (以下, 「ウデ自動除骨ロボット」と...

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Published in日本食品微生物学会雑誌 Vol. 41; no. 4; pp. 168 - 172
Main Authors 内澤, 文明, 角之上, 駿, 李, 榕真, 工藤, 純, 富田, 昌俊, 森田, 幸雄, 小野, 慎也, 蛯名, 愛美, 菊池, 貴子, 澤田, 七海, 米田, 光利, 成田静香, 岡谷, 友三アレシャンドレ
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本食品微生物学会 30.12.2024
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ISSN1340-8267
1882-5982
DOI10.5803/jsfm.41.168

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Summary:現在, 食肉処理業種は慢性的な人手不足の問題を抱えている. 中でも除骨作業は低温の室温下にて技能と体力を必要とされる作業である. 除骨作業は食肉の製造・流通上不可欠な工程であり, 作業員への負荷軽減, 人手不足への対策として豚肉の解体ロボットの開発が進められ, 実際に食肉処理工場への導入も始まっている. 筆者らは先行研究にて, 豚モモ部位自動除骨ロボット (以下, 「モモ自動除骨ロボット」とする) による処理が手作業による処理と細菌学的衛生状態に変わりがないことを報告した. 同食肉処理施設では, モモ自動除骨ロボットに続いて豚肩甲骨・上腕骨自動除骨ロボット (以下, 「ウデ自動除骨ロボット」とする) が導入された. ウデ自動除骨ロボットは豚ウデ部位から肩甲骨, 上腕骨を除骨する機器で, 除骨作業の中でも負荷が高い肩甲骨はがし工程の自動化により作業者の負荷を軽減することができる. ウデ自動除骨ロボットは, モモ部位から大腿骨を除骨するモモ自動除骨ロボットとは構造が異なり, 肩甲骨を剥がすためローラーやアームなど食肉が接触する箇所がモモ自動除骨ロボットと比較して多い.
ISSN:1340-8267
1882-5982
DOI:10.5803/jsfm.41.168