慢性期脳卒中片麻痺患者に対する下肢ボツリヌス療法後の立位および歩行パラメータの変化

〔目的〕脳卒中患者の下肢痙縮に対するBoNT-A投与が立位および歩行パラメータに及ぼす影響を検討した.〔対象〕脳卒中発症後6ヵ月以上が経過している24例とした.〔方法〕BoNT-Aは足部の状態に合わせ,総投与量300単位になるよう腓腹筋,ヒラメ筋,後脛骨筋,長趾屈筋,長母趾屈筋に投与した.投与前,投与4週後に足底圧分布計を用いて立位および歩行パラメータを測定した.〔結果〕静的立位における麻痺側足底接地面積の増大,足底圧中心位置の正中化が認められた.歩行時に重複歩距離増大による歩行速度増加が認められた.〔結語〕下肢痙縮に対するBoNT-A投与は,立位バランス・歩行能力の改善に有効である可能性が示...

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Published in理学療法科学 Vol. 30; no. 3; pp. 439 - 443
Main Authors 堀, 秀昭, 藤田, 和樹, 小林, 康孝
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 2015
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ISSN1341-1667
2434-2807
DOI10.1589/rika.30.439

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Summary:〔目的〕脳卒中患者の下肢痙縮に対するBoNT-A投与が立位および歩行パラメータに及ぼす影響を検討した.〔対象〕脳卒中発症後6ヵ月以上が経過している24例とした.〔方法〕BoNT-Aは足部の状態に合わせ,総投与量300単位になるよう腓腹筋,ヒラメ筋,後脛骨筋,長趾屈筋,長母趾屈筋に投与した.投与前,投与4週後に足底圧分布計を用いて立位および歩行パラメータを測定した.〔結果〕静的立位における麻痺側足底接地面積の増大,足底圧中心位置の正中化が認められた.歩行時に重複歩距離増大による歩行速度増加が認められた.〔結語〕下肢痙縮に対するBoNT-A投与は,立位バランス・歩行能力の改善に有効である可能性が示唆された.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.30.439